【完全版】SPI-Gとは?対策とボーダーを解説!

就職活動でSPIの対策を進めていると、「SPI-G」という言葉を見かけることがあるかもしれません。

「これも対策が必要なの?」「自分が受けるSPIと何が違うんだろう?」

と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、主に就活生の皆さんにむけてSPI-Gとは何かを分かりやすく解説します。

実は、SPI-Gの知識は、皆さんが受けるSPI対策をより効果的に進めるヒントにもなりますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

こんな人に読んで欲しい

  • SPI-Gとは何か知りたい方
  • SPI-Gと自分が受けるSPIの違いを知りたい方
  • Webテストの種類が多くて混乱している方
  • 効率よくSPI対策を進めたいと考えている方

SPI-Gとは?

SPI-Gとは

まず結論からお伝えすると、SPI-Gは、主に社会人の中途採用(転職)で使われる適性検査です。

そのため、新卒の学生が受けるのは、一般的に「SPI-U」という種類になります。

就活生の皆さんが直接SPI-Gを受ける機会はほとんどありませんが、一部の企業では新卒採用に使う可能性もゼロではありません。

SPIには対象者別にSPI-U(大卒向け)、SPI-G(社会人向け)、SPI-H(高卒向け)といった種類があることを覚えておきましょう。

SPI-UとSPI-Gの4つの違い

では、皆さんが受けるSPI-Uと、転職者向けのSPI-Gには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

主な違いは、「対象者」「難易度」「出題範囲」「目的」の4点です。

特に知っておいてほしいのは難易度の違いで、言語はSPI-Gの方が難しく、非言語はSPI-Uの方が難しい傾向にあります。

これは、新卒にはポテンシャルを、社会人には実務経験を踏まえた能力を問うという、それぞれのテストの目的が異なるためです。

SPI-UとSPI-Gの4つの違い

SPI-Gの3つの試験形式

SPI-Gには、主に3つの受検形式があります。

これはSPI-Uとも共通する部分なので、皆さんも覚えておくと良いでしょう。

形式によって電卓が使えるかどうかが変わってくるので、企業から指定された形式をしっかり確認することが大切です。

  • Webテスティング: 自宅のPCで受検する形式です。電卓の使用が許可されています。
  • テストセンター: 指定された会場のPCで受検する形式です。電卓は持ち込めず、会場で渡される筆記用具のみ使用可能です。
  • ペーパーテスト: 企業の用意した会場で、マークシート形式で解答します。こちらも電卓は使用できません。

SPI-Gの出題内容と問題例

SPI-Gは「能力検査(言語・非言語)」と「性格検査」で構成されています。これは、応募者の知的な側面と性格的な側面の両方から、企業とのマッチ度を総合的に判断するためです。

それぞれの分野でどのような問題が出るのか、具体的な例題とともに見ていきましょう。

言語:語彙力が問われる

SPI-Gの言語は、SPI-Uよりも難しい語彙や熟語が出題される傾向があります。

社会人として知っておくべき語彙力が備わっているかを測るため、より高度な知識が求められるんですね。

問題例(二語関係): 最初に示された二語の関係と同じ関係になるように、選択肢を選びなさい。
【例題】医者:治療
【選択肢】ア. 裁判官:判決 イ. 教師:生徒 ウ. 弁護士:法律
【解答】ア (医者が治療を行うように、裁判官が判決を行うという役割の関係)

二語関係の例題はこちらから!

問題例(熟語の成り立ち): 次の熟語の成り立ち方として最も近いものを選択肢から選びなさい。
【例題】地震
【選択肢】ア. 前が後を修飾する イ. 反対の意味の漢字を重ねる ウ. 主語と述語の関係にある
【解答】ウ (地が震える、という主語・述語の関係)

熟語の成り立ちの例題はこちらから!

問題例(語句の用法): 次の文の下線部と最も近い意味で使われているものを、選択肢から選びなさい。
【例題】電車で通勤する
【選択肢】ア. あと30分到着する イ. 図書館本を読む ウ. 薬頭痛が治る エ. 電車の遅延遅刻する
【解答】ウ (「薬という手段で」と言い換えられるため)

語句の用法の例題はこちらから!

問題例(文の並べ替え): 以下のア〜エを意味が通るように並べ替えよ。
ア:黒い猫=縁起が悪いものではないのです
イ:昔の人たちは魔女の存在を信じていて、魔女は黒い猫を飼っていると思っていました
ウ:多くの人は可愛らしい黒い子猫が不幸を招くものだとは思わないはずです
エ:そんな理由で人々は黒い猫=縁起が悪いと考えるようになったのです
【解答】イ→エ→ウ→ア

文の並べ替えの例題はこちらから!

非言語:パターン暗記が鍵

非言語は、SPI-Uに比べて基本的な問題が多いですが、問題数が多く、素早く解く力が必要です。

複雑な計算力よりも、基本的な数的処理能力を迅速かつ正確に行えるかが重視されています。

「損益算」や「確率」などの頻出パターンの解き方を覚えて、問題を見てすぐに解法が思い浮かぶレベルを目指す必要があります。

問題例(損益算): 1個500円の品物を100個仕入れ、2割の利益を見込んで定価をつけた。40個売れた後、残りを定価の1割引で売り切った。利益は全部でいくらか。
【解答】定価は 500 × 1.2 = 600円。割引価格は 600 × 0.9 = 540円。
売上は (600 × 40) + (540 × 60) = 24000 + 32400 = 56400円。原価は 500 × 100 = 50000円。
利益は 56400 – 50000 = 6400円。

損益算の例題はこちから!

問題例(確率): 4枚のコインを投げるとき、1枚だけ表が出る確率を求めよ。
【解答】全事象は 2の4乗 = 16通り。1枚だけ表が出るのは4通りなので、確率は 4/16 = 1/4。

確率の例題はこちから!

問題例(推論): みかん、りんご、キウイフルーツが合わせて6個ある。次のことが分かっている。
Ⅰ みかん、りんご、キウイフルーツは、それぞれ少なくとも1個はある
Ⅱ りんごの数はみかんより少ない
次のア、イ、ウの推論のうち、必ず正しいものはどれか。
ア:みかんが3個であれば、りんごは2個である
イ:りんごが2個であれば、キウイフルーツは1個である
ウ:キウイフルーツが3個であれば、みかんは3個である
【解答】ウ

推論の例題はこちらから!

問題例(集合): 小学生に好きなお菓子に関するアンケートを取ったところ、チョコが好きと答えた小学生は120人、クッキーが好きと答えた小学生は40人だった。また、チョコとクッキーの両方が好きと答えた小学生は30人だった。このとき、チョコとクッキーのどちらかだけ好きと答えた小学生は何人いたか求めよ。
【解答】チョコだけ好きな人は 120 – 30 = 90人。クッキーだけ好きな人は 40 – 30 = 10人。よって、90 + 10 = 100人。

集合の例題はこちらから!

性格検査:自己分析が重要

性格検査では、正直に、そして一貫性を持って回答することが最も重要です。

企業は、回答を通して応募者の人柄や価値観が自社の文化に合うかを見ています。

自分をよく見せようとして嘘の回答をすると、回答に矛盾が生じ、かえってマイナスの評価につながる可能性があります。

自分を偽らずに回答するためには、普段から自分の強みや弱み、価値観を理解しておくことが大切です。

性格検査では、以下のような質問が出題されます。

問題例1
以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。最も近い選択肢を1つ選んでください。
A. 一人で旅行するのが好きだ
B. 皆で旅行するのが好きだ

問題例2
以下の質問はあなたの日常の行動や考えにどの程度あてはまりますか。最も近い選択肢を1つ選んでください。
・いろいろなところに出かけるのが好きだ
・何ごとも継続が大切だ
・立ち直りは早いほうだ

「自己分析がうまくできない…」という方には、自己分析の教科書の活用がおすすめです。

テンプレートに沿って質問に答えていくだけで、自分の性格や強みを言語化でき、性格検査の回答に一貫性を持たせることができますよ。

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先輩のSPI-G体験談

「でも、結局自分が受けるのはSPI-Uなんでしょ?」と思った方もいるかもしれません。実は、SPI-Gの知識は、皆さんのSPI対策にも大いに役立ちます。

ここでは、SPI-Gの問題を活用して、SPI-Uで高得点を取った先輩の体験談を紹介します。少し違う視点の問題に触れることで、応用力が身につき、他の就活生と差をつけることができますよ。

体験談①:言語対策で語彙力UP

経済学部3年・Aさん

Aさん
Aさん

SPI-Gの言語問題で、難しい語彙に慣れることができました。

SPI-Uの対策だけでは物足りなさを感じ、より難しい問題に挑戦したいと考えたのがきっかけです。SPI-Gは言語の難易度が高いと知り、市販の転職者向け問題集を試してみました。

最初は知らない熟語ばかりで戸惑いましたが、繰り返し解くうちに語彙力が格段に上がりました。その結果、本番のSPI-Uでは言語問題に余裕を持って取り組め、非言語の対策に時間を多く割くことができました。周りより一歩進んだ対策ができたと感じています。

体験談②:非言語で自信がついた

文学部3年・Bさん

Bさん
Bさん

数学が苦手でしたが、SPI-Gの非言語問題で基礎から復習できました。

SPI-Uの非言語問題が難しく感じ、基本的な問題で自信をつけたいと思っていました。SPI-Gの非言語は比較的易しいと聞き、基礎固めに最適だと考えました。

「SPI-Gの問題集は、中学レベルの数学から丁寧に解説してくれていたので、つまずくことなく進められました。簡単な問題をたくさん解くことで計算のスピードと正確性が上がり、SPI-Uの応用問題にも対応できる自信がつきました。苦手意識を克服する良いきっかけになりました。」

就活生ができるSPI-Gの対策法

先輩の体験談からも分かるように、就活生がSPI-Gの知識を活かすことはとても有効です。

もちろん、SPI-G対策をメインにする必要はありませんが、SPI-U対策の補助として活用してみましょう。

具体的な方法としては、以下の2点がおすすめです。

  • 高難度の言語問題に挑戦する: 転職者向けのSPI-G問題集を書店で見てみましょう。特に語彙問題は、SPI-U対策のプラスアルファになります。
  • 時間配分を徹底的に意識する: SPI-Gのペーパーテストは40問を40分で解くなど、非常にタイトです。このスピード感を意識して問題集を解くことで、本番での時間切れを防ぐ練習になります。

SPI体験模試で実践!

「今の自分の実力で通用するのかな…」「どの分野を対策すればいいんだろう…」

と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、SPI体験模試です。

本番に近い形式の問題を解くことで、自分の苦手分野や、時間配分の感覚を具体的に掴むことができます。Webテストは、対策をしたかどうかで結果が大きく変わる試験です。

まずは一度模試を受けて、自分の現在地を把握することから始めてみませんか?

基本的にSPIは結果が確認することのできないですが、SPI体験模試では各分野の結果を確認することができます!

「SPIの模試を受けたい」「SPIの結果を確認したい」と感じた方は、「SPI体験模試」に挑戦してみることをおすすめします!

SPI体験模試では、

  • 本番同様の時間制限下で解ける
  • 適性検査の結果から自分の実力がわかる
  • 各問題の解説がじっくり見られる

など、結果を確認できるからこそ、あなたの就活を効率的に進めることができます。

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まとめ

最後までお読みいただきありがとうございます。この記事の内容をまとめると次のようになります。

この記事のまとめ
  • SPI-Gは主に転職者向けのテストで、言語問題が難しい傾向にある。
  • SPI-Gの知識を活かせば、SPI-Uの語彙力強化やスピード練習に役立つ。
  • Webテスト対策と並行して、自己分析やES対策も計画的に進めよう。

今回は、就活生の皆さんに向けてSPI-Gについて解説しました。SPI-Gは主に転職者向けのテストであり、皆さんが直接受けることは稀です。

しかし、その特徴を理解し、対策に活かすことで、周りと差をつけることができます。

この記事で解説したSPI-Gの知識を、ぜひ皆さんのSPI-U対策に役立ててください。

Webテストは就職活動の最初の関門ですが、しっかり準備すれば必ず乗り越えられます。自信を持って選考に臨みましょう。

この記事が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。