就活における業界選びのやり方は? 各業界に向いている人も紹介!

就活において非常に重要な選択となる業界選び。

これから就活を本格的に始める学生さんの中には、自分がどの業界が向いているか、どうすれば業界を絞ることができるのかについて悩んでいる方も多いと思います。

今回は、そんな学生さんに向けて、就活における業界選びの方法と、各業界のポイントを紹介します。

こんな人に読んでほしい

  • 業界選びの具体的なやり方がわからない
  • 各業界の特徴と向いている人が知りたい
  • 業界選びはいつまでに終わらせればいいのか知りたい
  • 業界を絞る際の注意点を教えてほしい

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就活において業界選びをちゃんとやらないとどうなるのか?

疑問があふれる女性の様子

業界選びは、ちゃんとやろうとするとかなりの時間がかかってしまいます。しかし、この選択をないがしろにすると、後々自分の首を絞めることになるかもしれません。

ここでは業界選びを怠るとどうなってしまうのかについて紹介していきます。

入社後のミスマッチにつながる

適当に業界選びをしてしまうと、自分の思い描いていた業務と実際の業務とのギャップで、入社後に後悔することになる可能性があります。

入社したとしてもそこで終わりではなく、むしろそこからがスタートです。目先のことではなく、そこから先の自分のことまで意識を向けて業界を選ぶようにしましょう。

就活の効率が悪くなる

業界を選ばず手当たり次第に選考を受けに行くと、就活全体の効率を低下させてしまう恐れがあります。

就活では数多くの企業のESや面接の対策を行わなければなりません。そうした中で、多種多様な業界に手を伸ばしていると、それぞれへの対応が間に合わなくなり、結果的に中途半端になってしまいます。

一方で、受ける業界の方向性を絞っておくと、対策も似通ってくるため、効率的に就活を進めることができます。せっかくの努力を無駄にしないためにも業界選びはきちんとやっておきましょう。

面接に影響が出る

業界選びの甘さは、面接において悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。

面接では、学生の志望度を確認するために、簡単な志望動機に加えて、「この業界でなければならない理由」など込み入った質問もされる可能性があります。

しかし、そうした際に、業界に対しての自分なりの想いやこだわりがないと、上手く理由を説明できずに終わってしまう場合があります。

面接における深掘りに備えるためにも、業界選びはしっかり行うようにしましょう。

就活における業界選びのやり方は?

数ある中から一人を指さす画像

業界選びの重要性がわかったところで、具体的な業界選びのやり方とその手順について見ていきましょう。

「好き×得意」な業界を見つけよう

業界は自分の好みに合っていて、なおかつ得意を生かせるところを見つけるようにしましょう。

その業界が好きであるかどうかは、単純にやる気やモチベーションにつながるため重要なことです。ただ、企業にとって必要とされるのは、やる気があってなおかつ将来成長しそうな人材です。

そのため、業界選びをする際は、好きであると同時に自分に適性があるかを見極める必要があります。

「好き×得意」マップ

そこで便利なのが、この「好き×得意」マップです。

縦軸を「どれくらい好きか」、横軸を「どれくらい得意か」に分けて、それぞれの業界をその中に当てはめてみましょう。

1番良いのは「好きでなおかつ得意な業界」である右上の領域。2番目に良いのが「好きではないが得意な業界」である右下の領域。3番目が「好きだが得意でない」左上の領域。4番目が「好きでも得意でもない業界」である左下の領域です。

例えば、この図でいえば、1番右上にある「小売業界」がこの人にとって1番向いていて、逆に1番左下にある「官公庁」が避けるべき業界となります。

「好き×得意」マップを作るための手順

「好き×得意」マップを作るためには、自分や業界のことをより深く知る必要があります。ここではその具体的な手順について紹介していきます。

①自己分析

1番初めに行うのが自己分析です。

自己分析では自分の性格や強みなどを確認して、やりたいことや向いていることを明確にします。この自己分析を最初に行うことで、業界研究を効率的に行えるようになります。

次にあげる6つの自己分析方法からいくつか選んで試してみましょう。

なぜなぜ分析

まず1つ目が、なぜなぜ分析です。

なぜなぜ分析とは、自分の経験に「なぜ?」とメスを入れ、その理由を深掘りしていく自己分析方法で、自分の行動原理や価値観の理解を深めるために使います。

これまでの人生の中で「1番力を入れたこと」や「1番楽しかったこと」など、テーマを1つに絞って突き詰めていくのがコツです。

ライフラインチャート
ライフラインチャート

ライフラインチャートを作ることも自己分析のための有効な手段と言えます。

ライフラインチャートとは、人生における幸福度の浮き沈みを一本の線に表したグラフのことです。過去に自分が何にやりがいを感じていたのか、何が起きたときに落ち込んでいたのかが目に見えてわかるため、今後のキャリアを考える際の1つの指標にすることができます。

ジョハリの窓
ジョハリの窓

心理学モデルとして有名なジョハリの窓を利用した自己分析方法もあります。

ジョハリの窓は、主観的な自分と客観的に見える自分とを比較することで、そのギャップが理解できるようになるという自己分析方法で、就活においても、自分が知らない自分の性格を知ることができるという点で有用です。

ジョハリの窓ではマトリクス表を使い、各領域(窓)にそれぞれ該当することを書いていきます。

窓は全部で4つあり、左上が「自分も他人もわかっている自分」(開放の窓)、右上が「自分はわからないが他人はわかっている自分」(盲点の窓)、左下が「自分はわかっているが他人はわかっていない自分」(秘密の窓)、右下が「自分も他人もわかっていない自分」(未知の窓)となっています。

他人の意見が必要になるため、誰かと一緒に行う必要があります。

マインドマップ
マインドマップ

自己分析方法としてマインドマップを使うやり方も挙げられます。

マインドマップは自分の内面をカテゴリーごとに分け、関係する事柄を連想ゲームのように書いていく分析方法で、自分の奥底にある願望や性格を見つけるのに役立ちます。

また、思考回路も整理されるため、面接での深掘りにもある程度対応できるようになります。

自分史

自分史の作成も有効な手段と言えます。

自分史は、自分のこれまでの人生のトピックを時系列順に取り上げてまとめたもので、自分がこれまで何に注力してきたのか、何を目標に頑張ってきたのかを整理することができます。

また、過去の経験から自分の性格の本質を抽出することで、自己理解を深めることにもつながります。

自己分析診断ツール

自己分析に困ったら自己分析ツールを使うのも1つの手です。

自己分析ツールは、簡単な質問に答えるだけで自己分析ができてしまうというもので、インターネット上で誰でも受けることができます。

自己分析をするなら、自己分析シートがおすすめです!

自己分析シートでは手順に沿って自己分析を進めていくだけで、長期インターンや就活に必要な、ガクチカ、強み弱み、将来のビジョン、企業選定の軸を決めることができます。

「就活に向けての自己分析がうまくできておらず将来の見通しが立っていない……」「自分が長期インターンの採用面接でうまく行っていないのは自己分析が足りていないからかもしれない……」という人は是非自己分析シートを活用してみてはいかがでしょうか?

自己分析シートを利用するにはこちらをクリック

また、他にもメジャーな診断ツールでいうと、マイナビが出している「適性診断MATCH plus」が有名です。

②業界研究

自己分析を終えたら、次に業界研究を行います。

業界研究では、どういった業界があるのか調べることで、それらの持つ仕組みや特徴を理解しましょう。業界研究の方法としては主に次の5つの手段が挙げられます。

インターンへの参加

業界研究の方法としてはインターンへの参加が1番おすすめです。

短期のインターンでは、説明会という形で業界の仕組みや特色について説明されることが多いため、参加するだけで知識を蓄えることができます。また、インターンの参加がその後の選考に有利に働く可能性があるため、そういった面でも一石二鳥です。

一方、長期のインターンでは、実際の業務を通して専門的に学ぶことができるため、既にある程度方向性が決まっている人はこちらがおすすめです。

長期インターンについてはこちらをご覧ください。

ネットで情報を集める

ネット検索で業界研究を行うのもメジャーな方法の1つです。

就活情報サイトや業界団体のホームページをインターネット上で見ることで、基本的な情報はカバーすることができます。

特におすすめなのが、企業のIR情報です。業界の大まかな説明や各企業の取り組み、その裏側などを細かく知ることができる上、株主に情報を提供するために書かれているということもあって、非常にわかりやすく書かれています。

新聞・ニュースから情報を得る

新聞やニュースの情報から業界研究を進めるのも有効な手段といえます。

ネットからの情報は玉石混合で、根拠のない情報も載っています。一方で、新聞やニュースは情報の信頼性が高いため、安心して情報を集めることができるメリットがあります。

ただ、知りたいときに知りたい情報が調べられないため、その業界の最新情報を得るためにチェックするというのがおすすめです。

業界研究セミナーへの参加

業界研究セミナーに参加することも業界研究を行う上で効果的です。

就活サイトや大学などでは定期的に就活のためのイベントが開かれます。その中には業界研究をテーマとしたセミナーもあり、それに参加することで業界に関する知識を効率よく身に着けることができます。

信頼できる人に相談する

業界に詳しい人や信頼できる人に相談してみるのも一つの手です。

ココシロインターンでは、専門のキャリアアドバイザーが業界研究をサポートしてくれます。一人で悩むよりもずっと早い時間で問題が解決できるかもしれません。まずは一度相談してみましょう。

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③「好き×得意」マップの作成

自己分析と業界研究が終わったら、最後に「好き×得意」マップを作ります。

自己分析で判明した自分の特性と業界研究で得た知見を照らし合わせて、マップの中の自分が思う場所にそれぞれの業界を当てはめていきましょう。

「好き×得意」マップのフォーマットはこちらの画像を印刷して使ってください。

「好き×得意」マップのフォーマット

業界にはどんな種類があるのか?

様々な職業を思い浮かべる女性の様子

業界選びのやり方がわかったところで、次に主な業界の種類についてです。ここでは、業界を8つの大きなまとまりに分けて紹介します。

こちらの記事では、女性におすすめのやりがいのある仕事15選をご紹介しています。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!

メーカー

メーカーは一言でいえば、「モノをつくる」業界です。分類としては食品づくりから、機械・乗り物づくりまで様々なものがあり、その中でも製造工程として素材・部品・加工メーカーに分けられます。

単純にモノづくりが好きな方は、高いモチベーションで働き続けられるため、向いている業界と言えます。また、相手の目線で考えられる能力も、顧客のニーズを推し量る力につながるため、そうした方も重宝されるでしょう。

具体例

自動車…ホンダ、トヨタ、日産

食料品…アサヒビール、味の素、山崎製パン

電子機器…ソニー、日立、パナソニック

小売

小売はメーカーが作った商品を販売する業界です。

幅広く商品を扱う百貨店・スーパーと、ジャンルを絞って扱う専門店に分けられます。

小売の場合もメーカーと同じように、顧客の目線で考えて商品を売るという姿勢が必要になってきます。また、顧客とのかかわりが多い業界であるため、コミュニケーション能力に長けている方は向いていると言えます。

具体例

百貨店…三越伊勢丹HD、高島屋、J.フロントリテイリング

スーパー…イオン、セブン&アイ・HD、イズミ

専門店…ファーストリテイリング、ヤマダHD、良品計画

サービス

サービスは形のない商品を売る業界のことです。

小売と同じように幅広い職業が存在していますが、形がない商品を扱うため、在庫を持たないという特徴があります。

小売以上に人と関わる機会がある業界のため、高いコミュニケーション能力気遣いができる力を持った方には向いている業界だと言えます。

具体例

コンサルティング会社…アビームコンサルティング、ベイカレントコンサルティング、野村総合研究所

ホテル…西武HD、リゾートトラスト、東急

不動産…三井不動産、飯田GHD、三菱地所

商社

商社は簡単に言うとメーカーと小売をつなぐ卸売業です。

あらゆるものを扱う総合商社と、特定のジャンルに絞って商品を扱う専門商社に分けられます。

商社では急に新しい事業を任される場合があるため、新しいことをするのが好きな方は向いていると言えます。また、そうした環境のため、自分から積極的に動いて貪欲に成長できる人材も重宝される傾向にあります。

具体例

総合商社…伊藤忠商事、三菱商事、三井物産

専門商社…メディパルHD、アルフレッサHD、阪和興業

金融

金融は人や企業の間に立ってお金を動かす業界です。

銀行が有名ですが、保険会社や証券会社、クレジット会社なども金融業界に属しています。

大きなお金を動かす仕事のため、業務に高い正確性が求められます。また、大量の仕事を裁くために素早く行動する能力も必要です。加えて、取引相手との信頼関係も非常に重要なため、良好な人間関係を築ける能力も必須と言えます。

具体例

銀行…三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行

保険会社…東京海上日動、日本生命、損害保険ジャパン

証券会社…SBI証券、楽天証券、野村證券

IT業界

IT業界は、情報技術を用いたサービスを提供する業界です。

業界内では主に通信、ソフトウェア、ハードウェアの3つに分けられます。

プログラミングなどのコツコツとした作業があるため、そうしたことが苦にならない方には向いてる業界と言えるでしょう。

また、SEなどの職種の場合、そうした個人での作業だけでなく、部下と上手くコミュニケーションを取る能力も必要になってきます。

具体例

通信…KDDI、ソフトバンク、NTTドコモ

ソフトウェア…日本オラクル、トレンドマイクロ、オービック

ハードウェア…ソニー、日立製作所、パナソニック

ITエンジニアへの就職が気になる方はこちらの記事をぜひご覧ください。

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マスコミ

マスコミ業界はメディアを通じた広告費を収入源とする業界です。

情報の発信がメインの放送・新聞・出版業界に加え、そうしたメディアに広告を載せ、そこから収益を得る広告業界などもある。

流行りの情報にアンテナを張る力が必要になってくるため、流行に敏感な方は向いている業界と言えます。また、顧客のニーズに応えた戦略が必要になってくるため、相手の立場で考える力も必要なスキルと言えるでしょう。

具体例

テレビ業界…フジ・テレビ、日本テレビHD、テレビ朝日HD

雑誌業界…集英社、講談社、KADOKAWA

広告業界…博報堂、電通、サイバーエージェント

官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体は、国のあらゆる運営をサポートする業界です。

他の業界と違い、国の機関となるため、利益を求めない職業となります。

日々同じような事務作業をすることになるため、そういう仕事を苦痛に感じにくい方はおすすめです。また、利益を求めるわけではないため、そういう中でもモチベーションを保てる人である必要があります。

具体例

中央省庁、地方公共団体、裁判所、教師、警察官

就活において業界選びはいつまでにやっておくべき?

砂時計

業界選びは3年の秋までに決めておくのがベストです。

年々就活の時期が早まっているため、4年生の就活解禁時期では遅く、最低でも4年生が始まる前には決めておく必要があります。

3年生の秋ごろは夏のインターンも終わり、業界の情報が十分に集まってくる頃であるため、1番丁度いいタイミングと言えます。特に理由がなければこの時期までに業界は絞っておくようにしましょう。

特に就活を早く終わらせたい方は、業界選びの他に早期内定に向けた取り組み方が記載されているので、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。

就活における業界選びでの注意点は?

ポイントと書かれた黒板

業界選びをしていく中で、いくつか注意しておくべきことがあります。ここでは重要な3つのポイントを紹介します。

未来まで見据える

今の業界の状況だけでなく、未来の業界の姿まで考えて業界選びをしましょう。

今ある業界が将来も安定して存在しているかわかりません。市場規模の傾向や、現在の業界が抱える問題点などを考察して、将来もその業界が存続していられるのかを予想したうえで業界選びをする必要があります。

時間をおいて再検討する

選んだ業界に違和感を覚えるようになったら、再度検討してみましょう。

やりたいことは変化していくものです。業界を決定するまでに余裕がある場合は、再度業界選びをすることで、その業界が本当に自分にとって向いている業界なのか確かめる必要があります。

信用できる情報を選ぶ

情報を集める際は、その情報が信用できるか精査するようにしましょう。

特に、インターネットから情報を探す際は、その情報が不確定なものである場合があるため、その情報の発言者がどういう人物なのかを確認し、どういう立場から話しているのかを分析する必要があります。

また、情報の中にその人物の主観が入ってないかも、質の良い情報を集める上で重要なポイントであるため、気を付けるようにしましょう。

FAQ

業界は一つに絞るべき?

業界は2〜3個まで絞るようにしましょう。

1つの業界だけで攻めようとすると、内定が出なかった場合に行き詰まってしまう場合があります。

そのため、その業界以外にあまり興味がない場合でも、リスクヘッジを考えて、関係する業界を2〜3個候補に入れて就活をするようにしましょう。

就活生に人気の業界はどこ?

IT、マスコミ、食品メーカーは毎年人気が高いです。

IT業界は、プログラミングスキルなど手に職をつけられるという点や、将来性の高さが人気の理由と言われています。

また、マスコミは、テレビ番組やCM、ネット広告といった誰もが目にするものの作成に携われるという点が非常に人気となっています。

食品メーカーにおいては、生活必需品として安定的な需要があるため、不景気にあまり影響されることなく働くことができるという点が人気を博しているようです。

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まとめ

この記事をまとめると次のようになります。

この記事のまとめ
  • 業界選びは「好き×得意」マップを使って行う。
  • 業界には主に8つの種類がある。
  • 業界選びは3年の秋までに終わらせる。
  • 業界選びをする際は、業界の将来を予想したうえで、信頼のおける情報を集めるようにし、違和感を感じたら再検討してみる。

この記事ではこれから業界選びをする学生さんに向けて、業界選びの手順や方法、ポイントについて紹介しました。

ただ、学生さんの中には、既に業界の方向性が決まっている方もいると思います。そういう方は、長期インターンで実際の業務に触れてより知識と経験を深めると、さらに洗練された状態で就活に臨むことができます。

次の記事で長期インターンの紹介をしているため、少しでも就活を有利に進めたい方は、ぜひ読むことをおすすめします。

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