【SPI】仕事算が苦手な人必見!基本的な解き方から応用まで例題で解説

仕事算 アイキャッチ

SPIの非言語でよく出題される「仕事算」、苦手意識を持っている就活生は多いのではないでしょうか?

「全体の仕事量をどう置けばいいの?」「分数の計算がややこしい…」そんな悩みを抱えていませんか?

この記事では、仕事算の基本的な考え方から、スピーディーに解くためのコツまで、例題を交えながら分かりやすく解説していきます。

この記事を読めば、仕事算を得点源になるはずです!

こんな人に読んでほしい

  • SPIの仕事算に苦手意識がある人
  • 仕事算の問題を解くのに時間がかかってしまう人
  • SPI非言語で高得点を取りたいと考えている人

【SPI】 仕事算のキホン

仕事 

まずは、仕事算がどんな問題なのか、基本的な情報から確認していきましょう。

仕事算とは?

仕事算とは、ある仕事全体を終えるために、複数人が協力した場合にどれくらいの時間がかかるかを計算する問題です。

例えば、こんな問題を見たことはありませんか?

ある部屋の飾りつけを、Aさんが1人で行うと4時間、Bさんが1人で行うと6時間かかります。この飾りつけをAさんとBさんの2人で一緒に行うと、何時間で終わりますか?

この問題を解くカギは、「全体の仕事量」と「1人あたりの1時間の仕事量」を考えることです。

まず、全体の仕事量を「1」と仮定するのではなく、4と6の最小公倍数である「12」と置いてみましょう。こうすることで、計算途中で分数が出てくるのを防げます。

全体の仕事量を12とすると、それぞれの1時間あたりの仕事量は、
・Aさん:12 ÷ 4時間 = 3
・Bさん:12 ÷ 6時間 = 2
となります。

2人が一緒に作業すると、1時間あたり「3 + 2 = 5」の仕事ができることになりますね。

したがって、飾りつけが終わるまでの時間は「12 ÷ 5 = 2.4時間」。答えは2.4時間です。

難易度

仕事算の難易度は、標準レベルです。

解き方のパターンが決まっているので、一度理解してしまえば安定して得点できる分野ですよ。

出題頻度

出題頻度は「高め」です。

SPIの主要な受験方式では必ずと言っていいほど出題されるため、対策は必須と言えるでしょう。

出題される受験方式

仕事算は、SPIのすべての受験方式で出題される可能性が高い頻出問題です。

特に多くの企業で採用されている方式でよく見られます。

  • テストセンター
  • Webテスティング
  • ペーパーテスト
  • インハウスCBT

どの形式で受験することになっても対応できるように、しっかりと対策しておくことが重要です。

一問にかけられる時間

SPIの非言語(能力検査)は、約20問を20分程度で解く必要があります。

つまり、1問あたりにかけられる時間は、たったの1分程度しかありません。

仕事算の解き方を理解しているだけでは不十分で、いかに速く、正確に解けるかが重要になります。

本番さながらの環境で時間を計って問題を解く練習をしたいなら、ココシロインターンの「SPI体験模試」がおすすめです!時間配分の感覚を掴んで、ライバルに差をつけましょう。

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【SPI】仕事算の解き方を例題で解説

例題 

ここからは、仕事算の出題パターン別に例題と解き方を解説していきます。

例題① 1人の仕事算

あるウェブサイトの制作に90時間かかった。これを1日5時間ずつ作業した場合、何日で完成するか。

これは仕事算の最も基本的な問題ですね。

全体の仕事時間(90時間)を、1日の作業時間(5時間)で割るだけです。

90 ÷ 5 = 18

よって、答えは18日です。

例題② 2人の仕事算

ある倉庫の在庫整理を、Aさんが1人で行うと6時間、Bさんが1人で行うと12時間かかる。この作業を2人で同時に行うと、何時間で終わるか。

全体の仕事量を、6と12の最小公倍数である「12」と置きます。

それぞれの1時間あたりの仕事量は、
・Aさん:12 ÷ 6 = 2
・Bさん:12 ÷ 12 = 1
となります。

2人で行うと、1時間あたり「2 + 1 = 3」の仕事ができます。

よって、かかる時間は「12 ÷ 3 = 4」。答えは4時間です。

例題③ 3人の仕事算

イベントで配布するポスターを貼る作業がある。この作業を先輩の高橋さんが1人で行うと6時間、自分が1人で行うと9時間かかる。また、高橋さん、自分、後輩の鈴木くんの3人で協力すると、作業は3時間で終わる。このポスター貼りを、鈴木くんが1人で行うと何時間かかるか。

全体の仕事量を、6と9と3の最小公倍数である「18」と置きます。

それぞれの1時間あたりの仕事量は、
・高橋さん:18 ÷ 6 = 3
・自分:18 ÷ 9 = 2
・3人全員:18 ÷ 3 = 6
となります。

3人全員の仕事量から、高橋さんと自分の仕事量を引けば、鈴木くんの仕事量がわかりますね。

鈴木くんの1時間あたりの仕事量は「6 – 3 – 2 = 1」です。

よって、鈴木くんが1人でかかる時間は「18 ÷ 1 = 18」。答えは18時間です。

例題④ 4人以上の仕事算

農園でリンゴを収穫するのに、ベテラン3人だと10日、新人5人だと12日かかる。このリンゴの収穫を、ベテラン2人と新人2人で行うと何日かかるか。

まず、ベテラン1人、新人1人が1日にどれだけ仕事ができるかを求めます。

全体の仕事量を10と12の最小公倍数である「60」と置きましょう。

1日あたりの仕事量は、
・ベテラン3人:60 ÷ 10 = 6
・新人5人:60 ÷ 12 = 5
となります。

ここから、1人あたりの仕事量を計算します。
・ベテラン1人:6 ÷ 3 = 2
・新人1人:5 ÷ 5 = 1

問題のチーム(ベテラン2人、新人2人)の1日あたりの仕事量は、「(2 × 2人) + (1 × 2人) = 4 + 2 = 6」となります。

よって、かかる日数は「60 ÷ 6 = 10」。答えは10日です。

例題⑤ 水槽算(給水のみ)

空のお風呂をいっぱいにするのに、蛇口Aだけだと12分、蛇口Bだけだと36分かかる。蛇口AとBを同時に使うと、何分でお風呂はいっぱいになるか。

水槽算も仕事算の一種です。全体の仕事量を「お風呂の容量」と考えましょう。

お風呂の容量を、12と36の最小公倍数である「36L」と置きます。

それぞれの蛇口の1分あたりの給水量は、
・蛇口A:36 ÷ 12 = 3L/分
・蛇口B:36 ÷ 36 = 1L/分
となります。

2つの蛇口を同時に使うと、1分あたり「3 + 1 = 4L」給水できます。

よって、いっぱいになるまでの時間は「36 ÷ 4 = 9」。答えは9分です。

例題⑥ 水槽算 (給水+水抜き)

満水の大きな水槽を掃除するため、排水ポンプCを使って水を抜くと12分で空になる。この水槽は、給水ホースDを使うと36分で満水になる。満水の状態で、給水ホースDで給水を続けながら、同時に排水ポンプCで水を抜くと、何分で水槽は空になるか。

これも全体の仕事量を水槽の容量と考えます。12と36の最小公倍数である「36L」と置きましょう。

1分あたりの水の量の変化は、
・排水ポンプC:36 ÷ 12 = -3L/分(水が減るのでマイナス)
・給水ホースD:36 ÷ 36 = +1L/分(水が増えるのでプラス)
となります。

両方を同時に使うと、1分あたり「-3 + 1 = -2L」ずつ水が変化します。つまり、1分間に2Lずつ水が減っていくわけですね。

よって、水槽が空になるまでの時間は「36 ÷ 2 = 18」。答えは18分です。

【SPI】 仕事算を速く解くための公式集

公式 リスト

仕事算には便利な公式がありますが、丸暗記は禁物です。なぜその式になるのかを理解することが、応用力をつける一番の近道ですよ。

Aさんが1人で終えるのにa日かかる場合の1日あたりの仕事量

1 ÷ a

もし全体の仕事量を「1」という塊で考えるなら、この公式が役立ちます。例えば、Aさんが仕事を終えるのに「a日」かかるとしたら、1日あたりに進む仕事の量は「1 ÷ a」で計算できます。これは、仕事全体(1)を、かかる日数(a)で均等に割っているイメージですね。

AさんとBさん二人で仕事をするときの1日あたりの仕事量

(1 ÷ a) + (1 ÷ b)

2人で協力する場合、それぞれの1日あたりの仕事量を単純に足し合わせます。Aさんがa日、Bさんがb日で仕事を終える場合、Aさんの仕事量は「1 ÷ a」、Bさんの仕事量は「1 ÷ b」となります。したがって、2人が協力したときの1日あたりの仕事量は「(1 ÷ a) + (1 ÷ b)」で求めることができるのです。

二人でやるときにかかる日数

1 ÷ {(1 ÷ a) + (1 ÷ b)}

2人で仕事を終えるのにかかる日数を出すには、「全体の仕事量 ÷ 2人の仕事量」を計算します。全体の仕事量を「1」と置いた場合、2人の1日あたりの仕事量は「(1 ÷ a) + (1 ÷ b)」でしたね。したがって、かかる日数は「1 ÷ {(1 ÷ a) + (1 ÷ b)}」という式で計算できます。

途中までAが働き、残りをBがやるときの日数

b × {1 – (x ÷ a)}

この公式 b × {1 – (x ÷ a)} は、Aさんが途中で抜けてBさんが引き継ぐ、リレーのような状況で使えます。一見むずかしそうに見えますが、一つずつ見ていけば大丈夫ですよ。

まず、カッコの中の「1 – (x ÷ a)」は、「残っている仕事の割合」を表しています。全体の仕事量を「1」としたとき、Aさんがx日間で終わらせた仕事の割合「x ÷ a」を引くことで、Bさんが担当するべき仕事の残りがわかる、という仕組みです。

その残りの仕事の割合に、Bさん一人が最初から最後まで仕事をした場合にかかる日数「b」を掛け算します。こうすることで、Bさんが残りの仕事だけを終わらせるのに必要な日数を直接計算することができる、とても便利な公式なんです。

【SPI】 仕事算を解く時のコツ

コツ リスト

仕事算を速く正確に解くためには、いくつかコツがあります。ぜひマスターしてください。

全体の仕事量を最小公倍数で置く

最もおすすめしたいコツがこれです。

問題に出てくる日数や時間の最小公倍数を全体の仕事量と置くことで、計算途中で分数が出てくるのを避けられ、計算ミスを大幅に減らすことができます。

1人あたりの単位時間あたりの仕事量を出す

仕事算を解く上での最重要ポイントです。

問題を読んだら、まず「全体の仕事量」を設定し、次に「登場人物それぞれの、1日(1時間)あたりの仕事量」を必ず算出するようにしましょう。

解法パターンを覚える

仕事算は出題パターンがある程度決まっています。

「2人で協力するパターン」「途中で誰かが抜けるパターン」「水槽算」など、典型的な問題の解法を覚えておけば、本番で焦らずに対応できます。

【SPI】 仕事算のオリジナル練習問題

公式や例題で解き方をマスターしたら、あとは練習あるのみです。

ココシロが独自に作成した仕事算のオリジナル問題で、力をつけましょう!

【SPI】 仕事算にまつわるQ&A

Q&A

SPIで仕事算が出ないってほんと?

いいえ、そんなことはありません。

仕事算はSPI非言語の中でも代表的な頻出分野の一つです。対策は必ず行いましょう。

SPIで仕事算は捨てるべき?

結論から言うと、捨てるべきではありません。

仕事算は解法パターンが決まっており、対策すれば確実に得点できる「サービス問題」だからです。

ここで得点できないと、他の受験生と差をつけられてしまう可能性が高いです。

まとめ

今回は、SPIの仕事算について解説しました。

この記事のまとめ
  • 仕事算を解くカギは「全体の仕事量」と「単位時間あたりの仕事量」
  • 全体の仕事量は「最小公倍数」で置くと計算が楽になる!
  • 1問1分が目安!時間内に解く練習を積んでおこう!

仕事算は、慣れれば必ず解けるようになります。

この記事の例題や練習問題を繰り返し解いて、苦手を得意に変えていきましょう。

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