市場規模の大きい業界に行きたいと考えている就活生も多いのではないでしょうか？
しかし実際に市場規模が大きい業界や企業は知っていますか？
この記事では市場規模とはいったい何なのかから、市場規模の大きい業界のランキングまで紹介します。
どの業界を志望するかの参考にしてください。有益な情報ばかりですので最後までご覧ください。
こんな人に読んでほしい
- どの市場規模が大きいか知りたい人
- これから就活を始める27卒
- 市場規模の大きい企業に就職したい人
- 安定した仕事に就きたい人
市場規模とは
市場規模とは「ある市場においての経済活動の大きさ」のことです。一般的には、業界全体の年間売上高がその業界の市場規模と定義されています。データがあれば自分で市場規模を出すことができます。
企業の売上高とシェアから算出する方法
企業の売上高と市場シェアがわかれば、市場全体の規模を算出することが可能です。具体的には、「市場規模=売上高/業界シェア」という計算式で求められます。
例えば、業界トップの企業Aの売上高が200億円で業界のシェア率が20%の場合、市場規模は200億円/0.2=1000億円です。
市場規模を把握する目的は？
市場規模を把握する目的を2つご紹介します。
業界を把握する
市場規模を把握する1つ目の目的は、業界全体の状況を理解することです。市場規模を把握することによって各業界の成長率や今後の課題、競争環境などが見えてきます。
また、企業のビジネスモデルや長所、短所を把握することでこの業界を志望する明確な根拠が持てるようになります。
自分に合った業界を見つける
何を重視して就活を進めるべきなのかを明確にすることができます。例えば安定性を重視するか、成長性を重視するかなどといった就活の軸を決める助けになります。
また自分に合った業界を選ぶことができれば志望動機を具体化することができ、実際に就活が始まった際に強い理由の1つにすることができます。
市場規模が大きいことのメリット
市場規模が大きい企業や業界に進むメリットはいくつかあります。
成長の機会が豊富
市場規模が大きい業界や企業は事業が成長しているため、キャリアアップやスキルの習得機会も増えます。大きな組織では多くのポジションがあり昇進のチャンスも豊富です。
安定性が高い
市場規模の大きい業界は需要が安定しており、経済の変動にも強いため安定したキャリアの形成を期待できます。
市場が大きいということは売り上げも大きくなっています。もともとある商品やサービスを新しいお客さんに届ける機会も多いため安定的な売り上げの増加が望めます。
市場規模が大きいことのデメリット
市場規模が大きいことは必ずしもメリットだけに繋がるというわけではありません。デメリットについてもいくつか紹介します。
競争率が高い
顧客が多いのでライバルが多くなり価格競争が発生してしまいます。同じようなサービスを提供する企業が多いので画期的かつ独自性に優れたサービスを提供する必要があります。
利益率の低下
競争が厳しいと価格競争が発生して価格が下がり、利益率が圧迫されることがあります。また、市場が成長すると企業側が利益をあげるためにさらに効率的な運営が求められます
市場規模が小さいことのメリット
市場規模が大きいことのメリットを紹介してきましたが、市場規模が小さいことにもメリットがあります。
価格競争になりにくい
市場規模が小さく顧客も少ないのでライバルが少なくなり、価格競争になりにくいという特徴があります。また大手企業が参入していないことも少なくありません。そのため価格競争に巻き込まれることが少なく、利益を維持しやすいという利点があります。商品やサービスの品質をあげることに集中できます。
市場規模が小さいことのデメリット
売り上げや利益の規模が限られる
市場規模が小さい業界は売上や利益の規模も限られてしまいます。また、ターゲットが限られており、お客さんの数も少ないため、その商品をほしがっている人にまずお店のことを知ってもらわなければ、なかなか売ることができません。そのため、売り上げや利益の規模が限られてしまいます。
効率化が進みにくい
市場規模が小さいと大量生産や規模の経済が活用しづらく、コスト削減や効率化が進みにくいことがあります。
市場規模ランキングと代表的企業
市場規模ランキングとその代表的企業について紹介します。
1位 卸売 1,074,409億円
卸売業界は、「メーカー（作る会社）」と「小売店（商品を売るお店）」の間に入り、商品を大量に仕入れて小売店に販売する仕事をしている業界です。
例えば、ジュースを作る会社が全国のスーパーやコンビニに直接商品を届けるのは大変です。そこで、「卸売業者（おろしうりぎょうしゃ）」が間に入り、大量のジュースをまとめて買い取り、スーパーやコンビニに分けて販売します。
卸売業界は、商品がスムーズに流通するための大切な役割を担っているのです。
卸売業界はto B(法人顧客相手のビジネス）であるため扱う金額が大きくなり市場規模が最も大きいという結果になりました。
卸売業で活躍するためには、さまざまな部署や職種の人が協力して仕事を進めるチームワークが求められます。また、販売先のニーズを把握する分析力なども求められるといえます。
利益率：＋0.4％
平均年収：約623万円
卸売業界は、商品を大量に取り扱うことで利益を確保するビジネスモデルなので、1件あたりの利益率は低くても、取引規模が大きければ収益を上げられます。
- アルフレッサ
- スズケン
- 三菱食品
2位 電気機械 788,670億円
電気機器業界は電気を利用した機器を製造・販売している業界です。
例えばテレビや冷蔵庫などの家電のほか、スマートフォンやパソコンなどの電子機器も扱っています。
新製品の開発に向けて素材や成分の調査や開発を行います。電気機器は他社との競争が厳しいので他社との差別化を図りながら製品を企画、開発しなければなりません。
このようにして作られた電気機械を販売します。家電などのように販売店で製品を販売する場合、新商品のアピールポイントや販売方法などさまざまな提案を行うこともあります。
電気機械業界は、中小の電機メーカーが大手メーカーから受注生産する形が一般的であるため安定して製品が生産されています。また、扱っている製品の価格も高い為市場規模が大きくなっています。
新しい知識を得ることが好きだったり、情報収集が得意だったりする人は、変化の多い電機メーカー・業界に向いているといえます。
利益率：＋2.0％
平均年収：約656万円
- ソニーグループ
- 日立製作所
- パナソニックホールディングス
3位 総合商社 658,885億円
総合商社業界は海外と貿易を行い国内にさまざまな物を流通させる業界です。そのため海外にも拠点がある総合商社が多くなっています。
代表的な事業内容には貿易の仲介があります。この仲介によって得られる手数料で利益を得ています。
例えば、「お茶を作っている工場」から商社がお茶を購入し、「お茶を買いたいレストラン」に売ります。仲介した商社は、仲介手数料や製品を売買した差額などで利益を得ることができます。
総合商社が売り手を見つけて仲介することによって、買い手の会社は安定して商品やサービスの購入をすることができます。
総合商社は世界中で多岐にわたって事業が展開されている他、事業形態も資源分野から不動産、インフラ設備などまで多角的に行われていることが市場規模の大きい要因となっています。
総合商社では、グローバルな環境で仕事をすることが多いため、国際的な視点や迅速な意思決定力が求められます。また、人と人を結びつける役割を担うため、高いコミュニケーション能力や信頼構築力が欠かせません。
利益率：＋2.8％
平均年収：約1330万円
- 三菱商事
- 伊藤忠商事
- 三井物産
4位 金融 657,148億円
金融業界はお金を貸し出してその利子を得たり、資金を集めて運用したりする仕事をしている業界です。
例えば銀行は顧客から集めた預金を個人や法人に貸し出してその利子をもらうことで利益を得ています。
他にも市場での取引を通じて商品の価格や企業の株価を決めて経済活動の方向性を示すといった重要な役割を果たします。
金融業界は経済の安定と成長を支えるために不可欠な存在となっています。
金融業界は、企業や個人の経済活動全体を支える基盤を提供しておりtoB、toC(個人顧客相手のビジネス）両方の多岐にわたるサービスを提供しているため市場規模が大きくなっています。
金融業界では、顧客のお金を扱うため、責任感が強い人が向いています。 顧客の大切な財産を管理する責任が伴うため、一つひとつの業務に対して高い責任感を持って取り組むことが求められます。
利益率：＋7.6％
平均年収：約713万円
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 三井住友フィナンシャル・グループ
- みずほフィナンシャル・グループ
5位 自動車 623,573億円
自動車業界は自動車やバイク、トラックなどの製造や販売、整備、利用などに関わる産業です。
自動車には鉄鋼、金属、ガラス、ゴム、プラスチックなどの何万点もの部品や技術が関わっています。また、車の設計から製造、販売、メンテナンス、修理とさまざまな仕事があります。
このように自動車業界は扱う事業領域が幅広く構造が複雑な業界となっています。
自動車業界の市場規模が大きい理由としては、自動車の需要が高いことと、乗用車からトラックやバスに至るまで多様な製品ラインがあることが挙げられます。
自動車業界は専門知識があり、チャレンジ精神が強い人が求められます。また、海外進出が進んでいる業界であるためグローバルな視点を持っている人が向いています。
利益率：＋1.8％
平均年収：約739万円
- トヨタ自動車
- ホンダ
- 日産自動車
6位 小売 539,456億円
小売業界はメーカーが製造した商品を仕入れて、消費者に販売する業界です。
例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストアが当てはまります。メーカーの商品を仕入れて消費者に販売します。
消費者が必要な商品を必要な時に購入できるようにさまざまな商品を販売するという役割があります。
小売業界は卸売業界とは異なりtoCであり、飲食なども含め扱っている商品の種類が広く様々な業種が当てはまることが市場規模が大きくなっている理由になります。
小売業界では、コミュニケーション能力や柔軟性、臨機応変さ、提案力、チームワーク力などのスキルが求められます。
利益率：＋0.4％
平均年収：約505万円
小売業界も卸売業界と似たような商品を大量に取り扱うことで利益を確保するビジネスモデルなので、取引規模が大きければ収益を上げられます。
- セブン＆アイ・ホールディングス
- イオン
- JR東日本
7位 専門商社 471,462億円
専門商社業界は特定の分野の商品やサービスを取り扱う商社です。
総合商社のような広い領域で展開するのではなく、特定の分野に特化していることが特徴です。
例えば医療機器の専門商社は医療機器だけを扱います。この商社は医療機器に必要な部品を海外や国内から調達してメーカーに販売することが主な仕事となります。
専門商社業界は特定分野の専門知識を求めている場面が増えており、また特定分野に特化することで競争優位性を確立しやすく安定した取引基盤を築けるため市場規模が大きくなっています。
専門商社は特定の商品やサービスを取り扱うため、一定の品目に対して専門的なスキルを身につける必要があります。その商品を扱うことに誇りをもって取り組む職人気質の人に向いています。
利益率：＋1.1％
平均年収：約620万円
- 豊田通商
- 稲畑産業
- 阪和興業
8位 化学 345,551億円
化学業界は化学製品の製造・販売を行う産業です。化学製品にはプラスチック加工製品や樹脂やゴムなどがあります。
石油や天然ガス、石炭などを原料として合成樹脂や合成繊維、合成ゴム、化粧品などの幅広い製品を生み出しています。
これらの製品は日常生活から自動車、航空、環境など多岐にわたる分野で使用されています。
化学業界は幅広い分野の製品を取り扱っており需要が高いことと、ICチップなどの電子機器の製造に欠かせない製品を製造している為市場が大きくなっています。
化学業界に向いている人は、モノづくりが好きで、協調性や柔軟性、論理的思考力、責任感などを持つ人です。
利益率：＋4.2％
平均年収：約650万円
- 三菱ケミカルホールディングス
- 富士フイルムホールディングス
- 住友化学
9位 自動車部品 339,127億円
自動車部品業界は自動車の製造に必要な部品を開発・製造するメーカーが形成する市場・業界です。
自動車にはエンジンやブレーキ、ハンドルなどさまざまな部品が使用されています。自動車部品メーカーは自動車メーカーに部品を提供します。
自動車の生産に欠かせない重要な役割を担っています。
自動車部品業界は自動車自体の需要が高いことと扱う部品の種類が多い為市場が大きくなっています。
自動車部品業界に向いている人は、モノづくりへの情熱がある、チームで協力して働ける、責任感がある、機械や部品に興味がある、 細かい作業が苦にならないといった人です。
利益率：＋1.3％
平均年収：約615万円
- デンソー
- アイシン精機
- 豊田自動織機
10位 機械 312,061億円
機械業界は建設機械や工作機械などの機械を製造する業界です。
例えば飛行機や工場の生産ラインなど身の回りにある多くのものがこの機械産業の技術によって作られています。
さまざまな産業に使用されており生活に欠かせない製品を支えています。
機械業界は製造業から医療分野まであらゆる分野に必要不可欠であるため需要が広範囲にわたります。また、機械技術は進化し続けており、効率化や省力化を目指して新しい機械が作られていることも影響しています。
機械業界ではモノ作りが好きで、責任感が強く真面目で、PCスキルがあり、細かい作業が好きな人が向いているといえます。
利益率：＋3.5％
平均年収：約631万円
- ヤマザキマザック
- アマダ
- オークラ
市場規模が拡大している業界ランキング
市場規模が拡大している注目の業界を紹介します。
1位 IT・情報通信業界
AI連技術の開発が進んでいます。また、AI市場は主に翻訳、検索、言語解析、音声合成、音声認識、画像認識の6つがあり、今後全ての市場が伸びると予想されています。
2位 医療・介護業界
高齢化社会の進展に伴い、医療、介護サービスの需要は増加しています。訪問看護、在宅医療などの新たな分野の成長も期待されています。
3位 再生エネルギー業界
脱炭素社会の実現に向け、太陽光発電、風力発電、地熱発電などの再生可能エネルギーの導入が加速しています。政府の政策的な支援の影響もあります。
市場規模の大きい仕事につくには？
今回は市場規模ランキングについて紹介しました。安定性の高い市場規模の大きい仕事に就きたい方も多いのではないでしょうか？
どのようにすれば市場規模の大きい仕事に就くことができるでしょうか？ここでは3つのポイントを紹介します。
SPI対策をする
spiとは企業が採用活動で応募者の能力や人柄を把握するために利用されるものです。多くの企業が採用選考で取り入れているため、spiを対策することは選考で有利に働くための重要なステップです。
市場規模の大きな会社はその安定性などから就活生に人気があります。そのため、人気企業はspiで応募者を絞るので7〜8割は取れるようにしなければなりません！
長期インターンでガクチカを作る
長期インターンで「学生時代に力を入れたこと（ガクチカ）」を作ることも非常に効果的です。ESや面接でよく聞かれるガクチカを効果的に伝えられることができれば内定獲得に大きく近づきます。
また、長期インターンでは、インターン生は実践的な業務に長期間携わるため、企業理解や圧倒的な自己成長を達成することができます。サークルやアルバイトでの経験をガクチカで話すのはありきたりすぎて他の就活生との差別化が難しくなってしまいます。
一方、長期インターンで得られたスキルは再現性が高く、自分が入社後どのように企業に貢献できるかアピールする際に有効だといえます。
プロの就活アドバイザーに相談する
就活のプロであるキャリアアドバイザーに相談することもよい方法でしょう。
ココシロインターンのキャリアアドバイザーは年間3,000人もの学生の支援を行なっているので、長期インターンについてはもちろんその他の就活についての疑問にも必ず答えてくれます！
面談も無料で受け付けているので是非応募してみてください。
まとめ
この記事要約すると以下の通りになります。
- 市場規模を把握することは業界を把握したり、自分に合う業界を見つけることに繋がる
- 卸売業や電気機械業の市場が大きい
- 市場規模の大きい仕事に就くにはいくつかポイントがある
- プロの就活アドバイザーに頼る方法もある
これからの就活で不安なことがあったり、どのように就活を始めれば良いかわからない方は「ココシロインターン」のキャリアアドバイザーに相談しましょう！
キャリアアドバイザーが学生に寄り添い、インターンの紹介から就活の相談まで支えてくれます。
この記事が皆様の就活に役立つことができれば幸いです。
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