7大商社を徹底比較!7大商社に就職するために必要なこととは?

就活生から圧倒的な人気を誇る「7大商社」。7大商社とは三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅・豊田通商・双日のことを指します。

とはいえ、三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅・豊田通商・双日のそれぞれにどんな特徴があるのか、具体的に把握している人は意外と少ないのではないでしょうか。

本記事では、7大商社を徹底比較した上で、7大商社に就職するための対策法までわかりやすく解説していきます。

さらに、実際に選考を受けた就活生の体験談もご紹介するのでぜひ最後までご覧ください!

こんな人に読んでほしい

  • 7大商社それぞれの特徴が知りたい人
  • 7大商社を比較したランキングが知りたい人
  • 7大商社に就職するための対策法を知りたい人

7大商社は入社難易度が高い?

7大商社は入社難易度が高い?

7大商社の入社難易度は非常に高いといえます。

商社は就活生からの人気が高く、採用人数も限られているため、倍率は数十倍を超えることも珍しくありません。特に7大商社は給与水準やグローバルな仕事への期待から応募が集中し、語学力や論理的思考力、リーダーシップなど多面的な資質が求められます。

ただし、徹底した業界研究と自己分析を行い、自分の強みを商社でどう活かせるかを明確に語れるようにすれば、突破することは十分可能です。

7大商社それぞれの特徴

7大商社それぞれの特徴

まず始めに7大商社それぞれの特徴を解説していきます。

三井物産

社名三井物産株式会社
設立年1947年7月25日
本社〒100-8631 東京都千代田区大手町一丁目2番1号
事業所数国内: 11 海外: 111
従業員数5,388名 

1つ目は三井物産です。

三井物産の強みは、資源分野です。特に金属資源に強みを持っています。ただ、資源分野は資源価格の影響をダイレクトに受けてしまうというデメリットがあります。

そのため、近年、事業再編成を積極的に行い、食料や消費財の製造・販売や医療ヘルスケア関連事業などの生活産業事業にも力を入れています。

三井物産は社員一人一人の個性を尊重する自由な社風が特徴です。「人の三井」と呼ばれるほど、「個」を大切にし、個々の適性に応じた働き方を尊重しています。そのため若手社員の活躍も目立ち、部署間の異動にも柔軟に対応する特徴があります。

三菱商事

社名三菱商事株式会社
設立年1954年7月1日
本社〒100-8086 東京都千代田区丸の内二丁目3番1号丸の内パークビルディング
〒100-8086 東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
事業所数国内:11 海外:104
従業員数4,477名

2つ目は三菱商事です。

三菱商事の強みは三菱グループを基盤とした総合力です。資金力が豊富なため、事業提携や企業買収などさまざまな事業に挑戦しています。

その中でも、天然ガスなどの資源分野の利益が高く強みとなっています。2023年度には純利益1兆円を超える業績を記録し、総合商社のトップとしての地位を確立しています。

三菱商事は組織を大切にする社風です。人と人との結びつきを大切にしています。それによって生まれる総合力を最大限発揮することが重要視されます。

伊藤忠商事

社名伊藤忠商事株式会社
設立年1949年12月1日
本社〒107-8077 東京都港区北青山2丁目5番1号
〒530-8448大阪市北区梅田3丁目1番3号
事業所数国内:7 海外:85
従業員数4,215名

3つ目は伊藤忠商事です。

伊藤忠商事の強みは生活消費関連ビジネスなどの非資源分野への集中戦略です。資源分野と非資源分野のバランスが良いため、資源価格の影響に左右されづらいです。

電力や再生エネルギーなどの新たな分野への進出も積極的で、SDGsの取り組みを強化しています。

伊藤忠商事は組織よりも個人の力を重視する社風です。若手にも裁量を与える企業風土があり、主体性を持って働きたい人に向いています。一人一人が自由に自分の仕事を行うという文化が根付いています。

住友商事

社名住友商事株式会社
設立年1919年12月24日
本社〒100-8601 東京都千代田区大手町二丁目3番2号大手町プレイス イーストタワー
事業所数国内:21 海外:106
従業員数5,086名

4つ目は住友商事です。

住友商事は「堅実経営」をモットーにしていて非資源分野での成長が強みです。他の総合商社と比較しても多種多様なものを扱っています。例えば、メディアや不動産などの分野です。

さらにデジタル技術を用いるなど、新技術へのビジネスにシフトしていて、時代の変化に強い特徴があります。

住友商事は結束を大切にする社風です。能力に基づいた人事をするなど平等主義の価値観があり、信用やコンプライアンスへの意識も高いです。そのため、安定志向の強い学生に向いています。

丸紅

社名丸紅株式会社
設立年1949年12月1日
本社〒100-8088 東京都千代田区大手町一丁目4番2号
〒100-8692 銀座郵便局
事業所数126
(本社、国内支社・支店・出張所 12カ所、海外支店等 52カ所、
海外現地法人 29社およびこれらの支店等 32カ所)
従業員数4,304名

5つ目は丸紅です。

丸紅はグローバル食料市場での存在感が強く、食料分野が強みです。穀物の取扱量は国内1位です。それに派生した飼料・肥料のビジネスでも大きな収益を上げています。

そのほか化学品や電力などにも注力し、資源分野と非資源分野のバランスを重視した経営を進めています。

丸紅は常に挑戦することを大切にする社風です。5大商社の中では年功序列の風潮が比較的低く、若手の意見も汲み取るなど風通しの良い環境です。

豊田通商

社名豊田通商株式会社
設立年1948年7月1日
本社〒450-8575 名古屋市中村区名駅四丁目9番8号(センチュリー豊田ビル)
〒108-8208 東京都港区港南二丁目3番13号(品川フロントビル)
〒542-8550 大阪市中央区南船場四丁目3番11号(大阪豊田ビル)
事業所数国内:13 海外:49
従業員数3,251名

6つ目は豊田通商です。豊田通商はトヨタ自動車を中心とするトヨタグループに属しています。

強みは自動車分野です。自動車関連の事業においても、リチウムの生産能力を増進させる試みが行われていて今後も安定した経営が見込まれます。

豊田通商は社員の多様性とチームでの結束力の両方が重要視されています。若手社員でも活躍できる制度もあるため成長できる環境だと言えます。

双日

社名双日株式会社
設立年2003年4月1日
本社〒100-8691 東京都千代田区内幸町2-1-1
事業所数国内:5 海外:81
従業員数2,585名

7つ目は双日です。双日はニチメンと日商岩井の二つの商社が合併して作られたものです。

双日の強みは航空産業の分野です。民間航空機の代理店としては国内で一番のシェアを誇っています。

ただ、コロナウイルスの影響で航空産業が打撃を受けたため、インフラ・ヘルスケア分野など新たな事業を見直す動きが必要になっています。

双日は若手社員が活躍できる環境です。創業からまだ年数がたっていないため、ベンチャー企業のような生き生きとした雰囲気が特徴です。

7大商社の比較

7大商社の比較

次に7大商社を売上高、年収の2つの面で比較していきます。

売上高ランキング

1位三菱商事18兆6,176億円
2位伊藤忠商事14兆7,242億円 
3位三井物産14兆6,626億円
4位豊田通商10兆3,095億円 
5位丸紅7兆7,901億円 
6位住友商事7兆2,920億円 
7位双日2兆5,097億円

(参考:バフェット・コード)

売上高を見ることで業界を牽引している企業がわかります。また、影響力の大きい会社に就きたいと考えている方は、売上高を見ることも重要です。

年収ランキング

次に2025年3月時点の平均年収のランキングです。東洋経済新聞社『就職四季報』の情報を参考にしています。

1位三菱商事2090万
2位三井物産1900万
3位伊藤忠商事1823万
4位住友商事1809万
5位丸紅1655万
6位豊田通商1262万
7位双日1245万

(参考:就職四季報)

年収で仕事を判断すると自分のやりたいこととは違ってしまうかもしれませんが、学生にとって企業を選ぶ際年収も判断材料として重要になります。

7大商社が人気の理由

7大商社が人気の理由

ではなぜ7大商社は学生から高い人気を誇っているのでしょうか。7大商社の魅力を解説していきます。

高収入

​​7大商社の人気の理由の1つ目は高収入だということです。

7大商社は資源ビジネスや大規模投資を通じて巨額の利益を生み出しており、それが社員の給与にも反映されています。高収入というのは学生にとって企業を選ぶ際の大きな魅力の一つです。

規模の大きい仕事に参加できる

7大商社の魅力の2つ目は規模の大きい仕事に参加できるということです。

7大商社が扱うビジネスは、エネルギー開発や世界的な食料・資源の流通など、いずれもスケールの大きなものばかりです。

規模の大きな仕事に携われるというのは自分の自信にもつながります。

将来性がある

7大商社の魅力の3つ目は将来性があるということです。

さらに、近年は再生可能エネルギーやデジタル分野、ヘルスケアなど将来性の高い領域にも積極的に投資しています。

将来性があるというのは学生が企業を選ぶ際の重要なポイントの一つです。

7大商社の選考でアピールになる経験・スキル

7大商社の選考でアピールになる経験・スキル

7大商社の選考でアピールになる経験・スキルを紹介していきます。

英語が堪能・海外留学経験がある

1つ目は英語が堪能・海外留学経験があることです。

商社では部署にもよりますが、海外営業の部署では英語を使います。そのため、英語ができると即戦力になれる印象を与えられるのです。

TOEIC・TOEFLの点数を上げることもアピールにつながります。特に足切りの点数などはありませんが、英語力を強みとしてアピールするなら、800から900点以上の点数が求められます。

さらに、海外留学で何か成し遂げた経験があるとより一層アピールにつながるでしょう。

英語力を高めるには時間がかかるので早めから準備しておくことが大切です

リーダーシップをとった経験がある

2つ目はリーダーシップをとった経験があることです。

商社ではさまざまなバックグラウンドを持つ人たちと一緒にプロジェクトを推進していくことが多く、常にチームとして動くので、チームをまとめる力や引っ張っていく力が求められます。

部活やサークルなどで代表を務めたり、まとめる役割を務めていた経験があると商社に入社後も活躍してくれるのではないかという印象を与えられるのです。

7大商社に就職するために必要なこと

7大商社に就職するために必要なこと

入社難易度が非常に高い7大商社ですが、7大商社に就職するために何が必要なのでしょう。対策法を解説していきます。

商社業界について理解する

1つ目は商社業界について理解することです。

商社というのは「さまざまな原材料や製品を仕入れて、それを国内外に販売する会社」のことです。就職活動をするにあたって、自分の目指す業界についての知識を増やすことは大前提になります。

知識が深ければ深いほど、その業界にあった対策ができ、志望動機や面接で優位になるのです。

さらに商社というのは高収入でグローバルな仕事に参加できるというキラキラしたイメージを持つ方も多いですが、その分ハードワークで仕事が大変な面もあります。良い面だけでなく大変な面も知ることで入社後のギャップを感じにくくなります。

そのために、長期インターンに参加するなどして、学生のうちから大変な仕事をすることに慣れておくことも大切です。

ただどんな長期インターンに参加したらいいかわからないと悩んでる方も多いのではないでしょうか。そんな方に「長期インターン面談」をご紹介します!

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商社の志望動機について詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください!

商社のインターンに参加する

2つ目は商社のインターンに参加することです。

商社のインターンに参加することで、実際の職場の雰囲気や実際の仕事を体験できるので、商社に対する理解を深めることができます。

さらに、7大商社が実施するインターンに参加し、高評価を得ることができると、一部選考が免除になるなど優遇される場合もあります。また、三井物産などの一部の商社では本選考に進むための条件でインターンに参加していることが必要になります。

7大商社のインターンについて詳しく知りたいという方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね!

7大商社ならではの志望動機を書く

3つ目は7大商社ならではの志望動機を書くということです。

商社には、7大商社のような総合商社以外に専門商社もあります。専門商社というのは、特定の分野や商品に特化した活動を行います。そのため総合商社よりも事業が限定的ですが、その分専門性が高いのが特徴です。

志望動機を書く際は、「なぜ専門商社ではなく総合商社なのか」が伝わらなければいけません。例えば、1つの分野ではなく幅広い分野に関わって自分のキャリアを広げたいなど、総合商社だからこそ実現できることを伝えることが大切です。

OK例文

私は、一つの分野にとどまらず幅広い領域に挑戦することで、自らの可能性を広げたいと考えています。総合商社であれば、エネルギーやインフラ、生活関連事業など多様な分野に携わりながら、社会の発展に貢献できると確信しています。専門商社では得られないスケール感と事業の多様性を通じて、将来的にはグローバルに活躍できる人材へ成長したいと考え、志望いたしました。

NG例文

私は海外で働くことに強い関心があり、総合商社ならそのチャンスが多いと考えて志望しました。さらに、扱う分野が幅広いため、さまざまな事業を経験できる点にも魅力を感じています。御社での経験を通じて、自分の成長につなげたいです。

OK例文の方は総合商社を志望する理由が具体的に書かれており、将来の展望まで書いてあるため、企業側も入社後の姿をイメージしやすいものになっています。

一方でNG例文の方は「海外で働きたい」という総合商社でなくても書くことができる志望理由になっており、総合商社ならではの志望理由ではないという点が良くない点です

7大商社だけでなく、商社業界の志望動機の書き方について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね!

さらに、「ESを自分で書くのが難しい」という方にお勧めしたいツールが「SmartES」です。「SmartES」とは選考通過した1万件のESを学習したAIが無料で良質なESを生成、そして添削までしてくれるツールです。

企業名を入れて志望する企業に合った志望動機などを作成することもできます。積極的にこの「SmartES」も活用してみてくださいね!

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面接対策をする

4つ目は面接対策をすることです。

7大商社の面接では、「なぜ総合商社なのか」や「会社に入ってやりたいこと」などを聞かれます。そのため、3つ目で解説した「7大商社ならではの志望動機」を書くことは面接でも活かすことができるのです。

しかし、志望動機を書くこととは違い、面接はぶっつけ本番にしてしまうと、緊張で用意していたことが上手く話せなくなってしまうこともあります。そうならないために面接の練習をしておくことが大切です。

面接の練習としてお勧めしたいのが「就活面談」です。就活面談では実際にプロのキャリアアドバイザーと面談の練習ができます。さらに就活の不安などもキャリアアドバイザーに相談できるのでぜひ積極的に活用してみてください!

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筆記試験・webテスト対策をする

5つ目は筆記試験・webテスト対策をすることです。

7大商社の選考には難易度の高い筆記試験やwebテストがあります。7大商社は人気が高いので面接に進める人数を絞り込むため、筆記試験やwebテストも重要な選考の一つです。しっかり対策をしていきましょう。

各商社によって筆記試験・webテストの内容は違うので自分の志望する会社がどれを使用しているのか確認しましょう。

webテストの種類についてはこちらの記事で詳しく解説しています!ぜひご覧ください!

さらに、SPIの模擬試験を簡易的に受けられる「SPI体験模試」というツールもお勧めです。本番形式で練習してみたい方や、自分の得意・不得意分野を知りたいという方は、無料で体験できるのでぜひ活用してみてくださいね!

SPI体験模試はこちら

7大商社の就活体験談

7大商社の就活体験談

実際に7大商社に就職した方の体験談をご紹介します。体験者ならではの意見やアドバイスをぜひ参考にしてみてください。

体験談①

Aさん
Aさん

海外経験を活かしてグローバルに働きたいと思い、伊藤忠商事を志望しました。面接では「なぜ専門商社ではなく総合商社なのか」を深掘りされ、答えに窮する場面もありました。事前に事業領域の幅広さや多角的なビジネスモデルを調べていたことが功を奏し、最終的には「幅広いフィールドで挑戦できる環境を求めている」と自分の言葉で伝えられました。この経験から、企業研究を徹底することの大切さを実感しました。

体験談② 

Bさん
Bさん

研究室で培った分析力を活かせる環境を探していて、三井物産を志望しました。面接では「理系として商社でどう貢献できるか」を問われ、研究で得たデータ分析力をエネルギー事業に応用できると説明しました。途中で答えが詰まったときも、面接官に根気よく深掘りされ、対話形式で進められたのが印象的でした。最終的には内定には至りませんでしたが、理系の強みをどう事業に結びつけるかを考える良い機会になりました。

体験談③

Cさん
Cさん

部活動で培った粘り強さをアピールし、住友商事を志望しました。グループディスカッションでは、自分がリーダー役になろうとするのではなく、メンバー全員が発言しやすい雰囲気づくりを心がけました。その姿勢を評価されたのか、後日面接でも「協調性が強みですね」と言われました。商社はチームで進める案件が多いと聞いていたので、自分の経験と仕事の特性がつながったのだと思います。

まとめ

この記事を要約すると以下のようになります。

まとめ
  • 7大商社が人気の理由は高収入、仕事の規模が大きい、将来性があるから
  • 7大商社の選考では英語力、リーダーシップ力がアピールになる
  • 商社業界について理解するために商社のインターンに参加することは大切
  • 7大商社ならではの志望動機・自己PRを意識しよう

この記事では7大商社に就職するための対策ついて詳しく解説してきました。

7大商社のような総合商社はキラキラしたイメージで学生の憧れです。そんな7大商社に就職することは決して簡単ではないですが、しっかりと自分のスキルを高め対策していけば、選考を突破できます!

この記事が最後まで読んでくださったあなたのお役に立てれば幸いです。

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