就職活動における自己分析で、何から始めるべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。「ガクチカや自己PRで語れるような特別な経験がない」と、不安に感じている方もいるかもしれません。
そんなあなたに、ぜひおすすめしたいのが、自分の過去を振り返る「自分史」の作成です。この記事では、自分史が就職活動に役立つ理由から、具体的な書き方、ES・面接での活用法まで、網羅的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
こんな人に読んでほしい
- 自分史の具体的な書き方やフォーマットを知りたい方
- 自分史をどう具体的に就活に役立てるのかを知りたい方
- 正直、自分史を書くことが本質的に就活に役立つのか確信がもてない方
自分史とは?

自分史とは、自分の誕生から現在までの出来事や経験、その時々の感情を時系列に沿って書き出したものです。小学校時代に熱中したこと、中学校の部活動での経験、大学で挑戦したことなど、どのような些細なことでも構いません。
「自分には特筆すべき経験はない」と感じている方こそ、試してみる価値があるでしょう。忘れていた過去を掘り起こすことで、自分でも気づかなかった価値観や強みを発見することが、自分史を作成する大きな目的です。
自分史が就職活動に活きる3つの理由

自分史を作成することで、自己分析が格段に深まり、就職活動の様々な場面で役立ちます。具体的にどのようなメリットがあるのか、3つのポイントに絞ってご説明します。
忘れていたエピソードを発掘できる
自分史を作成する過程で、「そういえばこんなことがあった」と、忘れていた過去の経験を数多く思い出すことができます。サークル活動やアルバイトといった一般的な経験以外にも、あなただけが持つユニークな体験が見つかる可能性があります。
その記憶こそが、他の就活生と差別化できる自己PRやガクチカの貴重な材料となります。ありきたりなエピソードに留まらず、面接官の印象に残るアピールに繋がるでしょう。
自分だけの就活軸を見つけやすくなる
過去の自分がどのような時に喜びを感じ、何に夢中になったかを振り返ることで、自分の価値観が明確になります。それは、「どのような環境で働きたいか」「仕事を通じて何を成し遂げたいか」という就職活動の軸を定める上で、非常に重要なヒントとなります。
企業の知名度や待遇だけで判断し、入社後にミスマッチを感じるのではなく、自分の価値観に合った企業を見つけられるようになります。
一貫性のある回答ができるようになる
自己分析が不十分だと、エントリーシートの内容と面接での発言に一貫性がなくなり、採用担当者に「この学生は何がしたいのだろう」という印象を与えかねません。自分史を通じて自分の核を理解しておけば、自己PR、ガクチカ、志望動機など、全てのエピソードに一本の筋を通すことができます。
どのような角度から質問をされても、自信を持ってブレない回答ができるようになります。この一貫性と説得力が、面接官からの信頼を得る鍵となります。
自分史の書き方テンプレート
自分史をつくりたくても、テンプレがないからつくれないという方は多いかもしれません。
確かに「どんな項目を記入すればいいのかわからない」「自分でスプレッドシート(エクセル)のフォーマットをつくるのは難しい」という方もいるかもしれません。
そんな方にぜひ一度使ってみてほしいのが、ココシロの「自己分析シート」に収録されている自分史です。スプレッドシートにフォーマット化されているものをそのまま使えば簡単に自分史を作成することができます。もちろん無料です。
自分史の他にも、「モチベーショングラフ」や「性格診断」「will/can/must」の分析もできるようになっているため、基本的な自己分析はすべて網羅できます!
下のボタンから遷移するフォームに答えるだけで、すぐに受け取ることができるので、ぜひ試してみてください!
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筆者による自分史の見本
「実際にどのように書けば良いのか」と、具体的なイメージが湧かない方もいらっしゃるかもしれません。そんな方のために今回は筆者である私の自分史を見本としてご紹介していきます。(※見本のため、自己分析シートの項目とは異なります)
思い出せないところは割愛してしまっても問題ありません。自分にとって印象に残った出来事やその時の感情をリストアップしていきましょう!
年代 | 出来事 エピソード | 当時感じたこと・考えていたこと | 自分の強み・弱み |
---|---|---|---|
小学校入学前 | 活発なタイプではなかったが、絵を描くことに没頭 | 絵がうまい友達がいて、その子のように絵を描きたいと思っていた | 向上心が強い |
小学4年生 | 吹奏楽部に入部し、チューバの練習に励む | 顧問の先生が大好きで、その人に褒めてもらうために頑張った | 尊敬できる人の評価が自分のモチベーションになる |
小学5年生 | 顧問の先生が辞めてしまい、モチベーションがなくなる | 顧問の先生がいなくなるなら、何のために練習をするのかわからなかった | モチベーションの源泉が他人に依存している。自分でモチベーションを維持できない。 |
中学1年生 | 入学当初、友達がうまく作れずに悩む | ワイワイ騒いでる人たちが怖い | 陽気なグループと働くのが苦手 |
中学3年生 | 毎日10時間以上の受験勉強を行う | 友達に成績で負けないように、もっと勉強しなくてはいけない | 競争性のある環境で力が発揮できる |
高校1年生 | 志望校に合格 | 自分が頑張ればなんでもできるのではないか?と感じた | 自己効力感がある |
高校2年生 | アメリカ留学で日本人とばかりつるんでしまう | 外国人と一緒にいた方が英語力が伸びるのは知っているが、日本人といる方が楽 | コンフォートゾーンから出るのが苦手 |
大学3年生 | ウェブライティングのインターンで研修制度の構築や閲覧数UPが評価される | 次の挑戦のためにここで成果を残したい! | 新しい挑戦に対して前向き。コミット力 |
自分史をESや面接に活かす3つの方法

自分史は、作成して終わりではありません。完成した自分史を、どのように就職活動に活かすかが重要です。具体的な活用方法をご紹介します。
各エピソードの共通項を見つける
書き出した多くのエピソードを客観的に眺め、「なぜこの時頑張れたのか」「どのような状況で楽しさを感じたか」を考えてみましょう。そこには、あなたの強みやモチベーションの源泉となる共通点が隠れているはずです。
例えば、「チームで目標を達成することにやりがいを感じる」「誰も挑戦しないような課題に取り組むことが好き」といった共通項が、あなたの「強み」や「価値観」を言語化する手助けとなります。
複数の角度からエピソード出しをする
就活では、「粘り強さ」や「チームワーク」「主体性」など、さまざまな強みや弱みを問われます。1つのエピソードに頼るのではなく、多様な切り口で自分を語れるよう、複数のエピソードを用意しておきましょう。
たとえば、「粘り強さ」は部活の経験から、「チームワーク」はアルバイトの経験から、「主体性」はゼミでの取り組みからというように、それぞれの強み・弱みに対応する具体的なエピソードを準備することで、自己分析の厚みが増し、面接でも説得力ある回答ができるようになります。
さまざまな視点から自分を語れることが、面接官に「この人をもっと知りたい」と思わせるポイントです。自分史は、そうした多角的なエピソードを見つけるための土台になります。
モチベーショングラフを作る
自分史の出来事と、その時の感情の浮き沈みをグラフに可視化したものがモチベーショングラフです。縦軸にモチベーションの高さ、横軸に時間を設定し、自分の感情の変遷を辿ってみましょう。
モチベーションが上下したきっかけを深掘りすることで、自分の成長要因や、ストレスを感じる環境を客観的に把握でき、企業選びや自己PRに非常に役立ちます。
先ほどご紹介した「自己分析シート」には、自分史だけでなく、モチベーショングラフも収録されているので、ぜひ下のボタンからフォームに回答して、無料で受け取ってみてくださいね!フォーム回答は30秒で完了します。
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就活に活きる自分史を作成するための注意点

自分史を就職活動で効果的に活用するためには、作成する上でいくつか注意すべき点があります。
具体的に書く
「部活動を頑張った」という表現だけでは、あなたの努力は伝わりません。「毎日2時間の自主練習を継続し、レギュラーの座を獲得した」のように、具体的な数字や行動を盛り込むことで、エピソードの説得力が高まります。
どのような課題があり、どのように工夫し、結果としてどうなったのか、5W1Hを意識して具体的に記述しましょう。
飾らず、ありのままを記述する
自分を良く見せたいという気持ちは理解できますが、事実を誇張したり、嘘を記述することは避けましょう。面接で深掘りされた際に、話の整合性が取れなくなってしまいます。
成功体験だけでなく、失敗談や挫折した経験も正直に記述することが大切です。そこから何を学び、どのように乗り越えたのかを語る方が、より人間的な魅力として伝わります。
「出来事の羅列」で終わらせない
自分史で最も重要なのは、出来事そのものではなく、その経験を通じて何を感じ、何を考えたかという「内面の変化」です。単なる事実のリストアップで終わらせないように注意してください。
一つひとつの出来事に対して「なぜそう感じたのか」「その経験から何を得たのか」と自問自答を繰り返すことで、表面的な自己分析から一歩踏み込むことができます。
アウトプットを意識する
最終的な目標は、自分史をエントリーシートや面接といった形でアウトプットすることです。完成した自分史の中から、どのエピソードがどの企業のどの設問で活用できそうか、戦略を立てておきましょう。
自分史は一度作成したら終わりではなく、就職活動を進める中で何度も見返し、更新していくことで、あなたにとって心強い指針となるはずです。
就活が「前に進んでる感覚」ある?

ここまで自分史の話をしてきましたが、「自己分析に時間を使っても意味ある?」と懐疑的な人や、「実際やってみたけど、結局自分の強みが分からなかった」という人もいるかもしれません。
多くの人にとって、そのように考えてしまうことは自然なことです。
なぜなら、そもそも自分の強みを発揮する機会がなければ、強みが何かなんて分からないからです。
大学までの活動は、基本的に「自分のため」のものがほとんど。確かに部活やサークルでチームのために頑張った貴重な経験を持つ人もいるかもしれません。
しかし、多くは自分が楽しむための活動であり、「他人のため」「組織のため」に本気で頑張って成果を上げる経験がないのは、むしろ当然のことなんです。
では、どうやって本当の強みを見つけ、面接官を唸らせるエピソードを手に入れるのか。答えはシンプルです。今から「ビジネスの現場」でその経験を積んでしまえばいいんです。そこでおすすめなのが、長期インターン。
ビジネスの現場で社員と同じように働き、成果を求められる環境に身を置くことで、初めて「自分はこういう場面で力を発揮できるんだ」というリアルな強みが見つかります。
長期インターンに興味をもった方は、まずは下のボタンから気軽にプロに相談してみませんか?
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自分史に関するQ&A

最後に、自分史に関してよく寄せられる質問にお答えします。細かな疑問点をここで解消しておきましょう。
企業から自分史の提出を求められた場合はどうすれば良いですか?
まずは設問の意図を考えましょう。企業はあなたの人柄や価値観を知りたいと考えています。自己分析で用いた全ての情報を提出するのではなく、その企業が求める人物像と自分の強みが重なる部分を意識し、エピソードを抜粋・再構成して提出することをおすすめします。
自分の過去の体験を言語化するのが難しいです
一人で抱え込まず、ご友人やご家族に話してみるのも一つの方法です。客観的な視点から「こういう強みがあるのではないか」といったフィードバックをもらうことで、自分では気づかなかった魅力が発見できることがあります。
大学のキャリアセンターの職員や、信頼できる社会人の先輩に相談し、客観的な意見を求めることも非常に有効です。
周りが就職活動を始めて焦っています。何から始めれば良いですか?
その焦る気持ちは、非常によく分かります。しかし、周りのペースにただ流されてしまうのはあまりいいこととは言えません。
就職活動で不安や悩みを抱えている時は、キャリアセンターやココシロインターンの就活面談でプロのアドバイザーに相談してみるのがおすすめです。ちなみに相談は無料なので安心してください。
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まとめ
この記事をまとめると次のようになります。
- 自分史は、過去の経験と感情を書き出し、自分の価値観や強みを発見するための有効な自己分析ツール
- 出来事の羅列にせず、「なぜそう感じたか」を深掘りすることで、ESや面接で一貫性のあるアピールに繋がる
- 誇張や嘘は避け、失敗談も含めてありのままを記述することで、あなただけの説得力あるストーリーができる
自分史の作成は、自分と深く向き合う、根気のいる作業かもしれません。しかし、この過程を経ることで、きっと自信を持って就職活動に臨むことができるようになるはずです。
また、「自分史の書き方をより詳しく知りたい」「作成してみたものの、ここからどう活かせば良いか分からない」という方は、他のやり方を試してみるのも一つの手です。ココシロインターンが提供する自己分析をテンプレート化した「自己分析シート」で、自分の強みや弱みを分析してみてください!
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