新卒のボーナスは平均いくら?企業規模別・学歴別にボーナスの平均額を徹底解説!

新卒の社員はボーナスがでるのか、また平均いくらもらえるのかなど疑問を抱く方は多いのではないでしょうか?自分の働いている企業のボーナスや興味の持っている企業のボーナスについて気になるのは当然ですよね。

本記事では、それらの疑問を解消していきます。さらに、新卒の方に注意してほしいボーナスの見方についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

こんな人に読んでほしい

  • 新卒はボーナスをもらえるのか知りたい方
  • 新卒でボーナスがもらえる場合、夏と冬それぞれの平均額を知りたい方
  • 企業規模や学歴ごとの新卒のボーナスの平均額を知りたい方
  • 平均ボーナスが多い業界を知りたい方

ボーナスに関する基礎知識

新卒で企業のボーナスの有無や支給時期などに関して疑問を抱く方も多いかと思います。そもそもボーナスとは何なのかご存知ですか?

ここでは、ボーナスに関する基本的な情報について紹介します。

ボーナスって何?

ボーナスというのは毎月の給与とは別に、企業が支給する一時金を指す言葉です。ボーナスは、企業の業績や経営状況に応じ、定期的、または臨時的に支給されます。

労働基準法で支払いが義務づけられている給与と異なり、ボーナスには法律上の支払い義務はありません。そのため、企業はボーナスを支給しなくても問題ありません。

ボーナスがある場合も、金額や支給回数などは会社が自由に決めることができます。

一般的には、年に1〜2回支給する企業が多いですが、中には決算賞与を支給するなど、年に3回以上ボーナスを支給する企業もあります。

ボーナスがもらえる時期はいつ?

上記で述べたように、ボーナスは夏と冬の2回に分けて支給されるケースが多いです。夏のボーナスは、6月30日~7月10日ごろ、冬のボーナスは、12月10日~12月25日ごろに支給されるのが一般的です。

ボーナスには「算定期間」というものがあり、その期間の業績を元に、その期間に在籍していた人に支払われるものとなっています。 

新卒はボーナスをもらえる?

ボーナスについて説明してきましたが、新卒でボーナスはもらうことはできるのでしょうか。結論から述べると、新卒でもボーナスを支給している企業は多くあります

産労総合研究所が2023年に発表した調査結果によると約86.1%の企業が入社1年目の社員に対して夏季のボーナスを支給しています

会社や部署によって、支給されるボーナスの金額は異なりますが、新卒でも多くの会社がボーナスを支給しているということがわかります。

【出典】産労総合研究所「決定初任給調査」

新卒のボーナスは平均いくら?

新卒はボーナスを平均でいくらもらうことができるのでしょうか?ズバリ、新卒が1年間でもらえるボーナスの手取りは平均30万であると言われています。

ですが、これはあくまで年間ボーナスの平均で、夏のボーナスと冬のボーナスのそれぞれの平均は異なります。以下で、新卒のボーナスの平均をそれぞれの時期別に詳しく紹介します。

ボーナスの平均は企業や業種によって異なるため、必ずもらえるわけではないということを理解した上で、ボーナスの支給時期や平均額を確認しましょう。

新卒がもらえる夏の平均ボーナス

新卒の夏のボーナスは、平均6〜9万円程度が一般的です

多くの企業で夏のボーナスが支給される6月時点で、新卒はまだ入社して2カ月程度しか在籍していないため、算定期間が足らず支給基準を満たしていません。そのため、夏のボーナスは「寸志」という形で数万円程度とする企業が多いのです。

企業への貢献度を査定したうえでボーナスの支給額を決める企業の場合では、入社して間もない新卒は夏のボーナスがない可能性も考えられます。夏のボーナスは支給せずに、冬が初回のボーナスとなる場合もあります。

入社して最初の3~6カ月は試用期間であることが多いため、査定に関わる評価は本採用となってからスタートとなります。

新卒がもらえる冬の平均ボーナス

新卒の冬のボーナスは、平均月給の1~2か月分の金額が目安です。新卒の場合は、夏は入社直後でまだ寸志しか出ないことが多いものの、冬はボーナスの一般的な月数分である1〜2か月分が新卒でも支払われることが少なくありません。

例えば月給が20万円だとすると、ボーナスは40万円程度と考えることができます。手取りの金額は、そこから税金や保険料が引かれ、8割程度の32万円となることを理解しておきましょう。経営が安定しており、業績も順調であれば、最大でそのくらいになるとイメージしても良いでしょう。

新入社員が本採用となり、社内規定の定める通り問題なく勤務していれば、冬のボーナスは夏より多く支払われる可能性もあるということを覚えておきましょう。

*寸志:寸志は「ほんの少しの気持ち」という意味の言葉。ここでは数万から5万円ほどを指す。

【企業規模別】新卒でもらえるボーナスの平均

ボーナスは企業や制度によって、支給される額が大きく異なります。そのため、他の人が平均でどれだけボーナスをもらっているのか気になりますよね。

ここでは、ボーナスの平均を企業規模別に解説します。

【出典】厚生労働省「賃金構造基本統計調査に関する統計表」

大手企業の夏季平均ボーナス

従業員数が1,000人以上の大手企業の新卒ボーナスの平均は33,200円です。この数字にはボーナスを支給しない企業も含まれているため、やや少なく感じてしまうかもしれません。ちなみに、1〜2年目の20〜24歳のボーナスの平均は579,400円と大幅にアップします。

大手企業とその他の企業のボーナスの平均額は1〜2万円程度の差があります。

大手企業の多くは、長年の歴史を積み重ねてきているため、景気の良いときも悪いときも経験してきています。そういった経験に基づいて改善を重ね、作り上げてきた経営の仕組みは大きな財産です。

それだけでなく、時間をかけて培われてきた技術力も大企業の強みです。規模が大きければ、その経験の量も多いため、それによって磨き上げられてきた仕組みや技術力は、収益力に直結していると考えられます。

このように大手企業は売り上げも高く、従業員に給料やボーナスとして還元する財源が十分にあるためボーナスの金額の平均が高くなる傾向にあります

中小企業の夏季平均ボーナス

従業員が100~999人の企業の新卒に支給されるボーナスの平均は27,100円、10~99人の場合は平均43,300円です。こちらも、ボーナスがない企業を含んだ数値です。

1〜2年目の20〜24歳のボーナスの平均は338,700円と大幅にアップするものの、大手企業のボーナスの平均と比べると低い金額になっています。

新卒のボーナスの平均は、企業の規模が大きくなるほど高くなる傾向にあると理解しておきましょう。

中小企業は、業績が安定していないことも少なくないため、「基本給×支給月数」や「等級・役職に応じた一律額」で賞与を決定してしまった場合、業績が悪化していても、相当な額を支払わなければならなくなります。 

そういった理由もあり、中小企業では業績連動型賞与を導入したり、ボーナスの額を少なくしたりする傾向があります。

中小企業の中でも、ボーナスを多めに支給する企業もあります。そのため、ボーナスの平均はあくまで参考程度だと理解しておくと良いでしょう。

学歴によって新卒のボーナスの平均は変わる?

学歴でボーナスの平均に差は生じるのか疑問に思う方も多いでのではないでしょうか?

ここでは、高卒・大卒・大学院卒の学歴別に新卒のボーナスの平均を紹介します。

【出典】厚生労働省「賃金構造基本統計調査に関する統計表」

高卒の平均ボーナス

高卒の新卒ボーナスの平均は、15,400円です。ボーナスがない企業を含んだ数字ではありますが、新卒ボーナスは少ない傾向にあることがわかります。

なお、1〜2年目になると平均336,100円にアップします。

大卒の平均ボーナス

大卒の新卒ボーナスの平均は、23,100円です。高卒のボーナスよりは高いものの、満額を支給する企業は少ないことがわかります。

ただし、1〜2年目になると平均556,100円と大幅にアップします。

大学院卒の平均ボーナス

大学院卒の新卒ボーナスの平均は、29,600円です。大学院卒であっても、新卒一年目のボーナスは通常より少ない金額です。

ただし、1〜2年目では平均616,600円と一気にアップします。

業界によって新卒のボーナスの平均は変わる?

新卒のボーナスの平均は業界によって、差があるのでしょうか?結論、新卒のボーナスの平均は業界によってはあまり変わりません。

ですが、勤務する年数が増えるにつれて、業界によって差が出てきます。

ここでは、どのような業界がボーナスを多く支給しているのか解説していきます。

【出典】厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和2年夏季賞与の結果」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r02/02k/02k.html

ボーナスが多い業界

電気・ガスや情報通信業など、生活インフラ関連の業種は新卒のボーナスの平均が高い傾向にあります。

これらの業種で働く大卒新入社員の夏のボーナス平均支給額は約9万6,732円でした。

情報通信業、学術研究等、金融業・保険業などの業界は、いずれもボーナスが多い業種であるということがわかります。

ボーナスが少ない業界

飲食や生活関連などの接客サービス業は、新卒のボーナスが少ない傾向にあります。

令和2年に公表された厚生労働省の調査では、飲食サービス業等が平均5万5,296円とボーナス平均支給額が最も少ないという結果となりました。

医療・福祉についても比較的低い水準になっています。ですが、専門職が多いため、ボーナスよりも通常の給与を高くしたり、手当を手厚くしたりしていることが多いようです。

新卒が就活で注意したいボーナスの平均の見方

ボーナスの支給基準は、企業によって異なります。そのためボーナスの支給額だけで、一概に企業の比較はできません。

ここでは、就活の際に志望企業のボーナスの金額をどのように判断すべきか解説します。

ボーナスの規定は企業によって異なる

新卒社員に対するボーナスの支給規定は、企業によって大きく異なります。新卒がボーナスの支給対象とならないケースは珍しくないと述べたように、ボーナスの支給に対してそれぞれの企業は独自のルールを持っています。

企業が得た利益をボーナスではなく、福利厚生という形で従業員へ還元する企業も存在します。そのため企業研究の際にボーナスの額だけを比較しても、あまり参考にならない場合が多いです。

企業を探す際はボーナスの支給額のみにとらわれず、総合的な就労条件を参考にして、判断しましょう。

入社後の景気や社会情勢によって変動する

ボーナスの支給額には、景気や社会情勢が強く影響しています。そのため、就活時点でボーナスの多い企業を選んだとしても、入社後に同じ水準の支給額を得られるといった保証はありません。

つまり、ボーナスがあると思い入社しても、企業の業績によってボーナスが増減したり、支給されなくなったりするケースがあるということです。

企業研究の際にはボーナスは変動するものと理解し、ボーナスの支給額は参考程度に留めるようにしょう

ボーナスからは税金や社会保険料が差し引かれる

ボーナスからは税金や社会保険料が差し引かれます。そのため、額面賞与の8割程度が手取り額の目安です。

ボーナスから差し引かれる項目として、「所得税」「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」の4つが挙げられます。

ボーナスも所得に含まれているため、税金や社会保険料の支払いが義務づけられていることを理解した上で、企業を選ぶようにしましょう

不安なことがあったらキャリアアドバイザーに相談しよう!

新卒入社の年にもらえるボーナスの平均額や支給方法に関して、疑問や不安がある方は多いのではないでしょうか。働き始めは貯蓄が少なく、ボーナスは非常に重要な収入源のひとつです。

ボーナスについてより深く知りたい方は、キャリアアドバイザーに相談してみましょう。キャリアアドバイザーは不安を抱える学生のみなさんに寄り添い、アドバイスをしてくれます。また、就活のスペシャリストであるキャリアアドバイザーは、就職を希望する全ての人のサポートをします!

キャリアアドバイザーは就活を全面的にサポートしてくれるため、少しでも就活に不安がある方は是非一度、活用してみてください!  

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まとめ

この記事を要約すると
  • 約86.1%の企業が新卒にボーナスを支給している
  • ボーナスは夏と冬に支給され、夏は寸法程度、冬は月給の1〜2ヶ月分の金額が支給されるケースが多い
  • 企業規模、学歴によってボーナスの平均は異なる
  • 新卒の時点では、業界ごとにボーナスの平均に差はあまりない

本記事では、新卒のボーナスの平均額について解説してきました。新卒1年目のボーナス平均額は少ないかもしれませんが、新卒2年目、3年目と勤務を続けていくうちにボーナスは多くなっていく場合が多いです。

ボーナスの有無や支給額は企業によって異なるということを理解した上で、企業のボーナスの支給方法について確認してみると良いでしょう。

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