就活が近づき、SPIという言葉を耳にする機会が増えた方も多いのではないでしょうか。
多くの企業の選考で導入されているSPIは意外と差がつきやすく対策が必須です。
「でも、SPI対策っていつから始めればいいの?」「どんな勉強をすればいいの?」と不安や疑問を抱えている方も多いでしょう。
この記事では、SPI対策を始めるべき時期と効果的な勉強法、さらには万が一出遅れてしまった場合の対策まで詳しく解説します。
そもそもSPIとは?

SPIとは、応募者の基礎的な能力と人柄を客観的に測るためのリクルートマネジメントソリューションズが開発した適性検査です。
企業がSPIを行う目的としては、面接だけでは分からない応募者の論理的思考力や個人の特性を把握し、自社で活躍できる人材かを見極めるためです。SPIは選考の初期段階に多いため、対策は不可欠と言えます。
SPIは大きく分けて「能力検査」と「性格検査」の2部構成です。
- 能力検査:言語と非言語の問題・基礎的な知的能力が評価される
- 性格検査:300の質問・行動や思考の傾向が分析される
SPIの試験形式と内容
SPIには、主に3つの受験形式があり、それぞれ特徴が異なります。ただし、出題内容は共通して「能力検査」と「性格検査」に分かれています。
受験形式 | 特徴 |
テストセンター | 指定された会場のパソコンで受験する |
Webテスティング | 自宅など自分のパソコンで受験する |
ペーパーテスト | 企業の会場でマークシート形式で受験 |
受験形式によって電卓の使用可否や問題の進め方などのルールが違うため、志望企業がどの形式を採用しているか事前に調べておくことが重要です。
SPI対策はいつから?

SPI対策はいつから始めるのが良いのでしょうか。
結論から言うと、本番の3ヶ月前から始めるのがおすすめです!
サマーインターンに応募するのであれば大学3年生の4月ごろから、本選考の対策では10月ごろから始めるのが良いでしょう。サマーインターンに応募する予定で、まだ対策を始めていない学生は体験模試を一度受けて、自分の力を測りましょう。
勉強期間が3ヶ月あれば、SPIの全体像を把握し、苦手分野を克服し、実践的な問題演習を積む時間を十分に取ることができます 。また、就職活動が本格化し本選考が始まる3月以降は、エントリーシートの作成や面接対策などに追われるため、SPI対策に集中できる時間を確保しにくくなります 。そのため、早くから対策することが高得点を取るための何よりのコツでしょう。
3ヶ月で高得点を狙う!SPIの対策

SPI対策に必要な学習時間は、一般的に最低でも30時間が目安とされています 。これは、対策本を一通り解き、出題形式と自身の苦手分野を把握するためと言えます。
しかし、大手企業や人気企業を確実に突破できるよう高得点を狙うのであれば、50~60時間の学習時間を確保することが理想的です 。
1日30分から1時間の勉強時間を取り、3ヶ月続ければ高得点が狙えるようになる60時間を十分に確保できるでしょう。
試験3ヶ月前
試験3ヶ月前の初月は、まず「SPIがどのようなものか把握すること」。そして、基礎固めをすることを徹底しましょう。
以下のステップで行うと効率的に勉強ができるでしょう。
参考書を1冊決める
複数の参考書に手を出すのではなく、自分に合った1冊をやり込むのが鉄則です。解説の書き方が自分にとってわかりやすいものや、デザインなどの好みなど自分に合った1冊を探してみましょう。
とりあえず1周解く
まずは、参考書を1周解きましょう。SPIがどのようなものか把握するためです。
問題を3種類に分ける
1周解いたら、「楽に解けた問題」「時間がかかった問題」「全く分からなかった問題」の3種類に分けましょう。
自分の得意分野と苦手分野を明らかにするためです。
基礎知識をインプットする
覚えればできるような問題を解けるようにするために、基礎知識をつけることに時間を割きましょう。
特に非言語分野で頻出の公式(速度算、損益算など)や、言語分野で得点源となる重要語句・熟語の暗記をこの時期にするのがおすすめです。
言語問題については以下で詳しく解説しています。
試験2ヶ月前
試験2ヶ月前の2ヶ月目は、自分の苦手をなくすことに徹底しましょう。
以下のステップで行うと効率的に勉強ができるでしょう。
苦手分野の問題を繰り返し解く
1ヶ月目の対策で明らかになった苦手分野に特化して、問題集の該当箇所を2周、3周と反復演習します。
重要なのは、ただ解くだけでなく、解説をじっくり読み込み「なぜ間違えたのか」という根本原因を理解し、正しい解法パターンを身体に覚えさせることです。
非言語がなかなか解けない方は以下の記事も参考にして下さい。
模擬試験を受ける
Web上の無料模試などを活用し、時間制限を意識して演習しましょう。この時点では、時間内に全問解ききれなくても問題ありません。自分のペースと本番で求められるスピードとのギャップを認識することが目的です。
SPI体験模試なら気軽に実際のSPIのような問題を解けるので、2ヶ月目の対策にうってつけです。
試験1ヶ月前
試験1ヶ月前の3ヶ月目は、本番同様の環境下で、制限時間内にミスなく解き切る実践力を身につけましょう。
以下のステップで行うと効率的に勉強ができるでしょう。
時間を測って模試を何度も受ける
SPIは時間との戦いです。1問あたりにかけられる時間は非常に短いため、必ずタイマーを使用し、本番さながらの緊張感の中で演習を重ねましょう。
間違えた問題を徹底的に復習する
この時期に間違える問題は、本番でも間違える可能性が高いです。なぜ間違えたのか(計算ミス、公式の誤用、問題文の読解ミスなど)を分析し、二度と同じミスを繰り返さないよう、弱点を一つひとつ確実に潰していきます。
スキマ時間を活用する
試験まで1ヶ月が切ったら、スキマ時間もSPIの勉強に割き、少しでも得点アップに繋がるようにしましょう。
語彙問題など覚えればできる問題を絶対に解けるように対策しましょう。
SPIの対策に出遅れたら?
SPIの対策が遅れてしまっても、諦める必要はありません。残された時間でできる限りの対策を行いましょう。
SPIは一夜漬けでの対策が難しい試験ですが、短期間でもポイントを押さえて学習すれば、ある程度のスコアアップは期待できます。特に、出題頻度の高い分野や、短時間で対策しやすい分野に絞って学習することで、効率的に点数を伸ばせる可能性があります。
例えば、試験まで1週間しかない場合でも、毎日2~3時間集中的に勉強すれば、14~21時間の学習時間を確保できます。
この場合、頻出問題に特化した問題集を使ったり、苦手分野の中でも特に重要な問題に絞って対策したりするのが効果的です。
まずは以下から模試を受けて苦手分野を把握し、そこを重点的に対策しましょう 。
SPIの対策教材はどれが良い?

今はSPI対策の教材がたくさんありますよね。「どれを選んだら良いか分からない…」「どれも同じなのでは?」という方も多いかもしれません。
結論から言うと、SPI対策の教材はどれが良いというよりも参考書を1冊に絞り、それを完璧にマスターすることが最も大切です。そして、アプリやネット模試を補助的に活用するという組み合わせが効果的です。
おすすめのSPI対策〜参考書〜
参考書を選ぶ際のポイントは、最新版であることと、自分のレベルに合っていることです。
SPIの出題傾向は毎年少しずつ変化するため、必ず自身の卒業年度に対応した最新版を選びましょう。
また、 図解が多く初心者でも分かりやすい「教科書」タイプか、問題演習が豊富で実践力を鍛える「問題集」タイプか、書店で実際に中身を確認し、解説が自分にとって理解しやすいものを選ぶことが重要です 。
例えば、初心者や基礎から固めたい人には『これが本当のSPI3だ!』 (講談社) がおすすめです。より高いスコアを目指す学生には、『史上最強SPI&テストセンター超実戦問題集』 (ナツメ社) がおすすめです。
おすすめのSPI対策〜アプリ・ネット〜
アプリはネットで教材を選ぶ際のポイントは、本番に近いものかどうかです。
SPIは多くの場合、パソコンを使って受験します。そのため、パソコン操作に慣れているかいないかも点数に関わってくるのです。
時間制限や問題の配置や進め方などが本番同様であるものを使うことで、参考書では対策できない部分まで対策することができます。
アプリは「SPI言語・非言語対策問題集」やネットであれば「SPI対策模試」などがおすすめです。本番同様の形で受験できる上、本来は見れない点数まで確認できます。
SPI対策に関するQ&A
Q. SPI対策は本当に必要? しなくても大丈夫?
A. ほとんどの場合必要です。ただ、東大や旧帝大などの上位校の学生などは対策をしなくても解ける可能性があります。
一度、体験模試を受けて、自分がどのくらい解けるかで対策が必要か判断するのが良いでしょう。以下から無料で点数の出る体験模試を受けれるので、ぜひ受けてみて下さい。
Q. 対策本は何冊もやるべき?
A. いいえ、原則として1冊で十分です。
自分に合った最新版の参考書を1冊選び、それを何度も繰り返し解いて完璧にマスターすることを目指しましょう。複数の本に手を出すと、どの本も中途半端な理解に終わってしまうリスクがあります。
Q. 毎日どれくらい勉強すればいい?
A. 毎日30分~1時間の継続が理想です。
一度に長時間まとめて勉強するよりも、短時間毎日続ける方が、知識が記憶に定着しやすくなります。通学中の電車内などのスキマ時間をスマートフォンのアプリで活用するのも非常に効果的です。
Q. テストセンターの結果はいつまで、どのように使える?
A. テストセンターで受験した結果は、最後に受験してから1年間有効です。
この期間内であれば、他の企業の選考にその結果を「使い回す」ことができます。ただし、注意すべきは、提出できるのは直近に受けた最新の結果のみという点です。
まとめ
- SPI対策は本番の3ヶ月前に始めるべき!
- 計画的に対策するために一度模試を受けるのがおすすめ
- もし対策が遅れても諦める必要はない
この記事では、「SPI対策はいつから?」という疑問に答えてきました。
SPIは選考のメインではないものの、多くの企業の選考で導入されており、避けては通れない壁です。早めに対策をして、高得点を取れるように頑張って下さい。
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