就活で「CUBIC適性検査」の受検を案内されて、焦っていませんか?
SPIや玉手箱は聞いたことあるけど、CUBICとは何か、と不安に思っている就活生も多いはずです。
ですが大丈夫です。CUBICはしっかり特徴を掴めば対応できるテストです。
この記事では、CUBICの具体的な問題例から企業が何を見ているのかまで、分かりやすく解説します。
こんな人に読んでほしい
- CUBIC適性検査の受検を控えている人
- CUBICがSPIや玉手箱とどう違うのか知りたい人
- CUBICの具体的な問題例と対策のコツが知りたい人
CUBIC適性検査ってどんな試験?

まずはCUBICがどんなテストなのか、全体像を掴みましょう。
能力検査と性格検査がある
CUBIC適性検査は、大きく分けて「能力検査」と「性格検査」の2つのパートで構成されています。
これはSPIなど他の多くの適性検査と同様の構成です。
「能力検査」は、言語や数理といった基礎的な学力を測るパート。
「性格検査」は、あなたの考え方や行動の傾向、ストレス耐性などを見るパートです。
企業はこの2つの結果を組み合わせて、「自社で活躍してくれそうか」や「社風に合いそうか」を判断しています。
他の適性検査との違い
「では、SPIと何が違うのか?」と思いますよね。
CUBICの最大の特徴は、出題範囲が広く、問題の傾向が少し異なることです。
特にSPIではあまり見かけない「図形」や「論理」の問題がしっかり出題されるのがポイントです。
また、一つ一つの問題は難解ではないものの、とにかく問題数が多く、短い時間で大量に処理する「スピード」が求められます。
対策なしで臨むと、時間が足りず最後まで解き終わらない可能性もあるため、しっかり問題形式に慣れておくことが重要です。
CUBIC適性検査の具体的な問題例

CUBICがどんなテストか分かったところで、一番気になる「具体的な問題例」を見ていきましょう。
ここでは能力検査の5分野と性格検査について、例題と解き方のコツを解説します。
言語
CUBIC適性検査の言語分野では、語彙力や読解力、文章の構成力が試されます。
出題形式は空欄補充、同義語・反意語、文章整序、ことわざ、慣用句など多岐にわたり、文脈を読み取って自然な日本語表現を選ぶ力が問われます。
SPIと似た形式ですが、CUBICではよりビジネス文書的な語彙や、相手の意図を正確に理解する力が重視される傾向があります。
たとえば、次のような問題です。
彼は上司のアドバイスを__に受け止め、業務改善に活かした。
A. 感情的
B. 建設的
C. 懐疑的
D. 部分的
正解はBの「建設的」です。
「上司のアドバイスを〜受け止め、業務改善に活かした」という文脈からは、前向きで改善を意識する姿勢が読み取れます。
「建設的に受け止める」という表現は、ビジネスシーンでもよく使われ、相手の意見を批判としてではなく、より良くするためのものとして積極的に生かす態度を示します。
一方、「感情的」「懐疑的」は文脈に合わず、「部分的」も「改善に活かした」という全体の流れとはやや意味が異なります。
このように言語分野では、単語の意味を知っているだけでなく、文全体の流れに自然に合う表現を選ぶことが重要です。
数理
数理分野では、SPIのような「鶴亀算」や「損益算」といった計算問題に加えて、CUBIC特有の「n進法」など、中学・高校数学の知識を素早く使う問題が出ます。
ポイントは計算の複雑さよりも、「これはあのパターンの問題だ」と瞬時に見抜くスピードです。
解き方を忘れていると、1問に時間をかけすぎて他の簡単な問題まで解けなくなるので注意が必要です。
【損益算】
ある商品に原価の5割の利益を見込んで定価をつけたが、売れなかったため定価の2割引きで販売した。このときの利益は4,000円だった。この商品の原価はいくらか。
A. 10,000円
B. 20,000円
C. 30,000円
D. 40,000円
【解説】
こういう問題は、「原価」を基準に式を立てるのが基本です。
1. 原価の5割の利益を見込んだ「定価」は、
原価 x (1 + 0.5) = 原価 x 1.5
2. 定価の2割引きで販売した「売価」は、
定価 x (1 – 0.2) = 定価 x 0.8
(1を当てはめると、(原価 x 1.5) x 0.8 = 原価 x 1.2)
3. 「利益」は「売価」から「原価」を引いたものなので、
(原価 x 1.2) – 原価 = 4000
原価 x 0.2 = 4000
原価 = 4000 ÷ 0.2 = 20000
正解は B. 20,000円 です!
「定価 = 原価 x (1+利益率)」「売価 = 定価 x (1-割引率)」という基本の型さえ覚えていれば、落ち着いて解けますね。
図形
図形分野は、CUBICの大きな特徴の一つです。
サイコロの展開図や回転、図形の切り抜き、鏡映しなど、空間認識能力が問われます。
これは知識というより「慣れ」がものをいう分野なので、苦手な人は特に練習が必要です。
【サイコロの回転】
サイコロの裏表の目の合計は常に7である。
下の図のサイコロ(上の面が1、手前の面が2)を、まず矢印A(右)の方向に90°回転させ、次に矢印B(奥)の方向に90°回転させた。
このとき、サイコロの上の面に来る目はいくつか。
A. 2
B. 3
C. 4
D. 5
E. 6
【解説】
こういう問題は、1ステップずつ、どの面がどこに移動するかを落ち着いてイメージするのがコツです。
まず、初期状態は「上=1」「手前=2」です。
「上=1」なので、その裏側(底)は 7 – 1 = 6 です。
「手前=2」なので、その裏側(奥)は 7 – 2 = 5 です。
残った右側面を3、左側面を4と「仮定」して進めます。
初期状態:上=1, 手前=2, 奥=5, 底=6, 右=3, 左=4
1. 矢印A(右)へ90°回転:
上=2, 手前=6, 奥=1, 底=5, 右=3, 左=4 (右左は変わらない)
2. 矢印B(奥)へ90°回転:
上=4, 手前=6, 奥=1, 底=3, 右=2, 左=5 (手前奥は変わらない)
最終的に、「上」に来る面は 4 です。正解は C. 4 です!
頭の中だけでやるのが難しい人は、消しゴムなどで試してみるのも良いでしょう。
論理
論理分野も、CUBICで重視されるパートです。
アルファベットの規則性や、複数の証言から犯人を当てるような「推論」問題が出題されます。
これも数学的な計算力より、情報を整理し、矛盾を見つける「論理的思考力」が試されます。
【推論(順番)】
A, B, C, Dの4人が順番にプレゼンした。以下のことが分かっている。
1. AはBより後に発表した。
2. CはDより後に発表した。
3. BはCより後に発表した。
このとき、3番目に発表したのは誰か。
【解説】
こういう順番の問題は、不等号(>)を使って整理するのが効率的です。
「〜より後」を「>」として、発表が遅い(後)ほうが大きいとします。
1. A > B
2. C > D
3. B > C
この3つの式を合体させます。
「A > B」と「B > C」を合体 → A > B > C
これに「C > D」を合体 → A > B > C > D
つまり、発表順は(早い)D → C → B → A(遅い)となります。
1番目: D, 2番目: C, 3番目: B, 4番目: A
よって、3番目に発表したのは B です。正解はB。
一見ややこしいですが、記号に置き換えるだけで整理できます。焦りは禁物です。
英語
英語は、CUBICでオプションとして出題されることが多い分野です。
外資系や海外と取引のある企業を受ける場合は、対策が必要になるかもしれません。
レベルとしては大学受験の基礎レベルで、空欄補充や同意語、簡単な長文読解などが出ます。
【空欄補充】
( ) に当てはまる、最も適切なものはどれか。
This project needs to be finished ( ) next Monday.
A. at
B. for
C. by
D. in
【解説】
正解は C. by です。
これは「前置詞」の使い分けを問う、典型的な問題です。
“by” は「〜までに(期限)」という意味を表します。「来週の月曜日までに」終わらせる必要がある、という文脈に合致します。
“at” は「〜に(時刻・地点)」、”for” は「〜のために(目的・期間)」、”in” は「〜以内に(期間内)」や「〜に(場所)」で、ここでは文意が通りません。
CUBICの英語は、難しい単語より「ビジネスでよく使う基礎的な文法・語彙」が問われる傾向があります。
性格
最後は、能力検査と並んで重要な「性格検査」です。
ここでは「正解」はなく、あなたがどんな人で、どんな働き方を好み、どんな時にストレスを感じるかを知るための質問が続きます。
企業はこの結果を見て、「会社の文化や募集職種と相性が良いか」を判断します。
【例題】
以下の質問に対し、「はい」「どちらでもない」「いいえ」で回答してください。
質問:チームで協力して物事を進めるのが好きだ。
【解説】
ここで一番避けるべきなのが、企業に良く思われようとして「嘘をつく」ことです。
例えば「協調性があると思われたい」と、上記の質問に「はい」と答えたとします。
しかし、本当は一人で作業するのが得意な人が、別の設問(例:「一人で集中して作業する方が、成果を出せると思う」)でうっかり「はい」と答えてしまうと…
「チームが好き」で「一人が好き」という、矛盾した回答(=一貫性がない)になってしまいます。
CUBICは、この「回答の一貫性」を厳しくチェックしています。
矛盾が多いと「自分を偽っている」または「自己分析ができていない」と判断され、能力検査の結果が良くても不合格になることがあるのです。
性格検査では「良い回答」を演じるのではなく、正直に、そして「一貫した自分」で回答し続けることが何より重要です。
CUBIC適性検査の難易度は?

ここまで問題例を見てきて、「意外と難しくない?」と感じた人もいるかもしれません。
確かに、CUBICの1問あたりの難易度は、SPIや玉手箱と比べて特別高いわけではありません。
問題は、その「出題範囲の広さ」と「スピード」です。
言語、数理、図形、論理、英語と、対策すべき分野が多岐にわたります。
自分の苦手分野(例えば「図形」)を全く対策しないで行くと、そこでごっそり時間を奪われてしまいます。
CUBICの難易度は「知識の深さ」ではなく、「広い範囲の基礎知識を、いかに速く正確に引き出せるか」という点にあると覚えておいてください。
CUBIC適性検査で企業は何を見ている?

企業がコストをかけてCUBICを実施するのには、もちろん理由があります。
彼らが学生のどこを見ているのか、しっかり理解しておきましょう。
論理的思考力や処理スピード
まず、能力検査(特に数理や論理)の結果から、「物事を筋道立てて考える力(論理的思考力)」を見ています。
仕事では、複雑な情報を整理したり、相手に分かりやすく説明したりする場面が多々あります。
そのための基礎体力があるかどうかを、CUBICでチェックしているわけです。
また、制限時間内にどれだけ解けるか、という「処理スピード」も重要です。
ゆっくり考えれば解ける、では不十分な場合があります。
実際のビジネスはスピードが求められるため、プレッシャーの中でテキパキとタスクをこなせる力も同時に見られています。
仕事への向き合い方やストレス耐性
これは主に「性格検査」で見られるポイントです。
例えば、「困難な課題を与えられた時に、意欲的に取り組むタイプか」「コツコツと地道な作業を続けられるか」といった、仕事への基本的なスタンスを分析します。
特に企業が注目するのが「ストレス耐性」です。
どんなに優秀でも、入社してすぐにストレスで辞めてしまっては、企業も学生も不幸になります。
「どんなことにプレッシャーを感じやすいか」「どうやって乗り越えるタイプか」を把握し、ミスマッチを防ぐために使われています。
企業文化や社員との相性
最後は、これが最も重要かもしれません。「相性(フィット感)」です。
例えば、「どんどん新しいことに挑戦したい」という文化の会社に、「決まったルールの中で安定して働きたい」という人が入ると、お互いに違和感を覚える可能性があります。
性格検査の結果は、あなたと、その会社の「企業文化」や「既存社員」との相性を測るための大切なデータになります。
だからこそ、性格検査で嘘をついて入社しても、結局は自分自身が働きにくさを感じることになるのです。
能力検査は「足切り」、性格検査は「マッチング」のために使われる、と覚えておくと良いでしょう。
CUBIC適性検査の対策法は?

CUBIC適性検査の対策は、能力検査と性格検査に分けて進めるのが効率的です。それぞれのポイントを解説します。
能力検査は苦手分野の特定から
CUBICの能力検査は、先ほどの問題例で見たように、SPIなど他のWebテストと共通するパターンが多くあります。
しかし、出題範囲が広いため、まずは自分の苦手分野を特定することが重要です。
CUBICは処理スピードが求められるため、苦手分野の対策が不十分だと、そこで時間を大きくロスしてしまいます。
手軽に自分の実力や苦手分野をチェックするには、「5分5問でできるSPI対策模試」がおすすめです。
CUBICと傾向が似ているSPIの問題で、まずは「どの分野に時間がかかるのか」を把握してみましょう。
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性格検査は一貫した回答を意識
能力検査だけでなく、性格検査の対策も重要です。
先ほど「企業は何を見ている?」のセクションでも触れましたが、性格検査で最も重要なのは「一貫性」です。
自分を偽って矛盾した回答をすると、「信頼できない」と判断されてしまう可能性があります。
対策としては、事前に自己分析を深め、「自分はどのような価値観を大切にしているか」を明確にしておくこと。
そうすれば、本番で迷うことなく、一貫した回答ができるようになりますよ。
CUBIC適性検査に特化した対策本は1冊だけ!
「CUBICの対策をしたいけど、どの本がいいの?」という質問をよくもらいます。
実は、CUBIC専用の対策本は、SPIや玉手箱に比べて非常に少ないのが現状です。
CUBICは出題範囲が広いため、CUBICの出題パターンを網羅した対策本を1冊完璧に仕上げるのが、合格への一番の近道です。
そこでおすすめなのが、この1冊です。

『これが本当のWebテストだ!(3) 2027年度版 【CUBIC・WEB-CAB・TAP・TAL編】』
この本は、CUBICを含む「マイナーだけど無視できない」Webテストの形式をしっかりカバーしてくれています。
図形や論理など、CUBIC特有の問題パターンに慣れるには最適です。あれこれ手を出すより、この1冊を徹底的にやり込み、解法パターンを身につけましょう。
CUBIC適性検査についてのまとめ
お疲れ様でした! CUBIC適性検査について、かなり詳しくなれたのではないでしょうか。
最後に、今日のポイントをまとめておきます。
- CUBICは「能力検査」と「性格検査」があり、出題範囲が広く、処理スピードが命。
- 能力検査は「図形」「論理」などクセのある問題が出るため、専用の対策本でパターンを掴むことが重要。
- 性格検査は「企業との相性」を見るもの。嘘をつかず「一貫性のある回答」を心がけよう!
CUBICは、事前に対策したかどうかで結果が大きく変わるテストです。
しっかり準備して、自信を持って本番に臨んでくださいね!
CUBICもそうですが、Webテスト対策の基本は「スピード感」に慣れること。
CUBICと出題傾向が似ているSPIの模試を受けて、時間内に解ききる練習をしておくのも、非常に効果的ですよ!
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