M&A関連企業で長期インターンはできる?|5タイプ別の業務内容と選び方を徹底比較

「M&A業界に興味があるけれど、どの企業でインターンすればいいかわからない」と悩んでいませんか?

M&A関連企業と一口にいっても、仲介会社・アドバイザリー・投資銀行・PEファンド・コンサルファームの5タイプがあり、業務内容やキャリアパスは大きく異なります。志望する就職先に合わない長期インターンを選んでしまうと、貴重な時間を無駄にしてしまうリスクもあります。

この記事では、M&Aに関連する企業の長期インターンの紹介から、実際の対策方法まで説明していきます。

こんな人に読んでほしい

  • M&A業界に興味があるが、企業選びに悩んでいる大学生
  • 営業型と分析型など、複数のキャリアパスを比較したい人
  • インターン選考対策として業界知識を深めたい人

そもそもM&Aとは?

M&Aとは「Mergers and Acquisitions」の略で、企業の合併や買収を意味します。ある会社が別の会社を買い取ったり、2つの会社が1つに統合したりする取引のことです。

近年、日本のM&A市場は拡大を続けています。MARR Online(レコフデータ)の統計によると、2026年1月単月で358件のM&Aが成立しています。また、M&A Onlineの集計では2026年の累計件数が前年同期比で21件増加しており、成長傾向が続いています。

この背景には、中小企業の後継者不足や事業再編のニーズの高まりがあります。M&A市場の拡大に伴い、関連企業のインターン募集も増加傾向にあり、Infraインターンでは100件近くのM&A関連インターンシップが掲載されています。大学生にとって、高い報酬を得ながら専門的なスキルを身につけられるM&Aの長期インターンは、魅力的な選択肢の1つといえるでしょう。

M&A関連企業5タイプとインターン業務内容を比較

M&A関連企業は大きく5つのタイプに分かれます。それぞれ業務内容や求められるスキルが異なるため、自分の志望キャリアに合ったタイプを選ぶことが大切です。

以下の比較表で、各タイプの特徴を確認しましょう。

企業タイプ主な業務必要スキル得られる経験おすすめ志望先
M&A仲介テレアポ・営業リスト作成行動力営業力・業界知識M&A仲介・営業職
アドバイザリー財務分析・リサーチ簿記・財務知識分析力・提案力投資銀行・FAS
投資銀行IBD財務モデリング・案件支援財務知識・英語力実務レベルのM&A経験外資系投資銀行
PEファンド投資先調査・DD補助分析力投資判断・経営視点PE・VC・経営企画
コンサル戦略立案・DD支援論理的思考力戦略思考・問題解決力戦略コンサル・FAS

それぞれのタイプについて、詳しく見ていきましょう。

M&A仲介会社のインターン業務

M&A仲介会社のインターンでは、営業活動が業務の中心になります。具体的には、営業リストの作成、企業へのテレアポ(電話営業)、ソーシング(案件の発掘)が主な仕事です。

研修制度が充実している企業が多く、未経験からでもスタートできる点はメリットです。

営業力やコミュニケーション力を鍛えたい人、将来M&A仲介会社への就職を目指す人にはおすすめのタイプです。

M&Aアドバイザリー・投資銀行のインターン業務

M&Aアドバイザリー会社や投資銀行のインターンでは、財務分析やバリュエーション(企業価値の算定)、市場リサーチが主な業務です。仲介会社と比べて戦略的・分析的な業務に携われるのが特徴です。

投資銀行IBD志望者は、M&A仲介会社ではなくM&Aアドバイザリー会社で長期インターンを経験するのがおすすめです。仲介会社でのテレアポ経験はIBDの選考ではあまり評価されない傾向があるためです。

簿記3級以上やファイナンスの基礎知識を必須要件とする企業もあります。応募前に事前準備が必要なケースが多い点は覚えておきましょう。

PEファンド・コンサルファームのインターン業務

PEファンドでは、投資先の調査やデューデリジェンス(買収監査)の補助、投資先企業の経営改善支援などに携わります。経営者の視点で企業を分析する力が養われるのが大きな魅力です。

コンサルティングファームのM&A関連インターンでは、M&A戦略の立案やDD(デューデリジェンス=買収前の詳細調査)支援、市場リサーチなどが主な業務です。

どちらのタイプも少数精鋭の環境が多く、高い意欲と基礎的な知識が求められます。選考難易度は高めですが、得られる経験の質は非常に高いといえるでしょう。

志望キャリアから逆算するM&Aの長期インターンの選び方

M&Aの長期インターン選びで最も大切なのは、あなたの将来のキャリア目標から逆算することです。以下を参考に、自分に最適なタイプを確認してみてください。

志望先別のおすすめインターンタイプ:

  • 外資系投資銀行を志望 → M&Aアドバイザリー会社のインターンが強く推奨されます。財務分析やバリュエーションの経験が選考で評価されます
  • 戦略コンサルを志望 → コンサルファームまたはM&Aアドバイザリーのインターン。論理的思考力と問題解決力を磨けます
  • M&A仲介会社への就職を志望 → M&A仲介会社のインターンで営業実績を作りましょう。インターン経由での内定実績がある企業も存在します
  • 事業会社の経営企画を志望 → PEファンドやコンサルファームのインターン。経営視点で企業を見る力が身につきます

自分の志望と合わないタイプのインターンを選ぶと、時間を無駄にしてしまうリスクがあります。まずは志望キャリアを明確にしてからインターン先を探しましょう。

学年別のM&Aの長期インターン活用タイムライン

学年によって、M&Aの長期インターンの活用方法は変わります。早い段階からインターンを始めることで、段階的にスキルアップの機会が得られます

大学1〜2年生:
まずはM&A仲介会社のインターンで業界の全体像を掴むのがおすすめです。未経験歓迎の求人が多く、ハードルが低いのが特徴です。営業経験を積みながら、M&A業界の基礎知識を身につけましょう。

大学2〜3年生前半:
志望キャリアに合わせて、アドバイザリーやコンサルのインターンにステップアップする時期です。簿記3級の取得やファイナンスの基礎学習も並行して進めておくと、選択肢が広がります。

大学3年生後半:
就活本番に向けて、インターンで得たエピソードを「ガクチカ」として整理しましょう。面接やESで話せるよう、具体的な成果や学びを言語化しておくことが大切です。

自分に合った業界やインターンのタイプがまだ見えていない方は、まずは適職診断を受けてみるのもおすすめです。

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M&Aの長期インターンの給与・報酬の実態

M&A関連の長期インターンは、他の業界と比べて報酬が高い傾向があります。ただし、企業タイプや職種によって報酬体系は大きく異なります。

企業タイプ別の報酬比較:

企業タイプ時給目安インセンティブ月収目安
M&A仲介(営業型)1,200〜2,000円アポ1件5千〜2万円10〜50万円
アドバイザリー1,500〜4,000円なし〜業績連動8〜20万円
コンサル1,500〜4,000円勤務時間で昇給8〜20万円
PEファンド1,500〜2,500円なし〜少額8〜15万円

具体的には、M&Aベストパートナーズでは時給2,000〜5,000円にインセンティブが加算されます。MAVIS PARTNERSでは時給1,500円からスタートし、累積勤務100時間ごとに100円ずつ昇給する仕組みです。

営業型のインターンでは成果報酬で月20〜40万円の高収入を得る学生もいます。ただし、成果報酬型は収入が不安定になるリスクもあるため、報酬だけで判断しないことが大切です

M&Aの長期インターンの5つのメリットと身につくスキル

M&A関連企業の長期インターンに参加するメリットは、大きく5つあります。

1. M&A業界の実務経験が積める

M&Aの長期インターンでは、営業リスト作成やリサーチ、財務分析など、実際の業務に携わることができます。アルバイトでは得られないビジネスの現場を体験できるのは大きな魅力です

2. 汎用的なビジネススキルが身につく

M&Aの長期インターンでは営業力・論理的思考力・リサーチ力・財務分析力など、幅広いスキルが習得可能です。これらのスキルはM&A業界に限らず、あらゆる業界で活かせます。

3. 就活で強い「ガクチカ」になる

M&Aの長期インターンの経験は、戦略コンサルや外資系投資銀行の選考で高く評価される傾向があります。実務レベルの経験を語れることは、他の就活生との大きな差別化になるでしょう。

4. 大手企業への内定実績がある

M&Aの長期インターン経験者が大手M&A仲介会社や投資銀行に内定している実績があります。インターン先からそのまま内定につながるケースもあるようです。

5. 高い報酬を得ながらスキルアップできる

前述のとおり、M&A関連のインターンは他業界と比べて報酬が高い傾向があります。学びながら収入も得られるのは、大学生にとって大きなメリットです。

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M&Aの長期インターンのデメリットとリアルな1日

M&Aの長期インターンにはメリットだけでなく、知っておくべきデメリットもあります。入ってから「こんなはずではなかった」と後悔しないために、リアルな実態を確認しましょう。

主なデメリット:

  • テレアポの精神的負荷: M&A仲介会社では1日100〜200件の電話営業が求められるケースがあります。断られることが大半で、精神的なタフさが必要です
  • 学業との両立の難しさ: 多くの企業が週3日以上・半年以上のコミットメントを求めます。テスト期間や就活の時期との調整が必要です
  • 成果報酬の不安定さ: インセンティブ型の報酬は、成果が出ないと収入が低くなるリスクがあります
  • 途中離脱の影響: 短期間で辞めてしまうと、ガクチカとしてアピールしにくくなる場合があります

企業タイプ別「リアルな1日」のスケジュール例

実際のインターン生がどのような1日を過ごしているのか、企業タイプ別に確認してみましょう。

M&A仲介会社(営業型)の1日:

時間業務内容
10:00出社・朝礼・営業目標確認
10:30営業リスト作成・準備
11:00テレアポ(午前50件)
13:00昼休み
14:00テレアポ(午後50件)
16:00アポ獲得企業の情報整理
17:00日報作成・退社

M&Aアドバイザリー(分析型)の1日:

時間業務内容
10:00出社・タスク確認
10:30業界・企業リサーチ
12:00昼休み
13:00財務分析・バリュエーション作業
15:00チームミーティング・進捗共有
16:00資料作成・レビュー対応
18:00退社

仲介営業型は行動量が求められ、分析型は思考の深さが求められます。自分の適性に合ったタイプを選ぶことが、長く続けるためのポイントです。

M&Aの長期インターン経験者のリアルな声

実際にM&Aの長期インターンを経験した先輩たちの声を紹介します。

慶應義塾大学4年・Aさん

M&A仲介会社で1年間インターンをしていました。正直、最初の3か月はテレアポが辛くて何度も辞めたいと思いました。でも、アポが取れるようになってからは営業の面白さがわかり、就活では「困難を乗り越えた経験」として評価していただけた印象です

早稲田大学3年・Bさん

M&Aアドバイザリー会社で半年間インターンをしました。簿記2級を持っていたので選考ではアピールできましたが、実際の業務は想像以上にハードで、大学の授業との両立には苦労しました。それでも財務分析のスキルは確実に身につき、投資銀行の面接で具体的な話ができるようになりました。

M&Aの長期インターンに向いている人の特徴

以下の特徴に当てはまる人は、特に向いているといえるでしょう

1. 数字やデータ分析に抵抗がない人

M&Aの業務には財務諸表の読み解きや企業価値の算定など、数字を扱う場面が多くあります。数字への苦手意識が少ない人のほうが馴染みやすいでしょう。

2. 半年以上コミットできる人

多くのM&A関連企業では、半年以上の継続的な参加を求めています。短期間では業務を覚えきれず、成果を出すのが難しいためです。

3. 営業やコミュニケーションに挑戦したい人

特にM&A仲介会社のインターンでは、電話営業や経営者との対話が日常的に発生します。人と話すことに抵抗がない方に向いています。

4. 金融業界やコンサル業界を志望している人

M&Aの長期インターンで得られる経験は、金融・コンサル業界への就活で大きな強みになります。将来これらの業界を目指している人には特におすすめです。

5. 自己分析ができている人

「なぜM&A業界に興味があるのか」「将来どうなりたいのか」を言語化できている人は、選考でも有利です。インターン応募前に自己分析を済ませておきましょう。

M&Aの長期インターン選考を突破する準備ポイント

M&A関連企業のインターン選考は、一般的なアルバイトよりもハードルが高い傾向にあります。以下のポイントを押さえて、しっかり準備しましょう。

ES対策:

M&A業界への関心を具体的に示すことが重要です。「なぜM&Aに興味を持ったのか」「インターンを通じて何を学びたいのか」を自分の言葉で説明できるようにしましょう。

志望動機のポイント
  • M&A業界への興味のきっかけを具体的に書く
  • インターンで身につけたいスキルを明確にする
  • 将来のキャリアとの関連性を示す
  • 自分の強み(行動力・分析力など)を業務に結びつける

面接で聞かれる頻出質問:

  • 「M&A業界に興味を持ったきっかけは?」
  • 「週に何日、何時間コミットできますか?」
  • 「将来のキャリアビジョンを教えてください」
  • 「ストレス耐性はありますか?(仲介営業型の場合)」

事前に取得しておくと有利な資格:

  • 簿記3級以上: MAVIS PARTNERSなど、必須要件としている企業があります
  • TOEIC: クロスボーダーM&Aに関わる企業では英語力が評価されます
  • ファイナンシャルプランナー: 財務知識の基礎として役立ちます

ESの作成に悩んでいる方は、10万件のESを学習したAIを活用してみてください。志望動機からガクチカまで一気通貫でサポートしてくれます。

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選考を突破した先輩の準備法

実際にM&Aの長期インターンの選考を突破した先輩の体験談を紹介します。

東京大学3年・Cさん

M&Aアドバイザリーのインターン選考に合格するために、3か月前から簿記3級の勉強を始めました。面接では「M&Aの何に惹かれたのか」を具体的に話せたことが評価されたと思います。事前にM&A関連のニュースを毎日チェックしていたのが役に立ちました。

上智大学2年・Dさん

M&A仲介会社のインターンに応募しました。ESでは「ガクチカ」よりも「なぜこの業界か」を重視されていると感じました。業界研究を徹底したことで、面接でも自信を持って話せました

面接対策に不安がある方は、AIを使って練習してみるのもおすすめです。

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M&A関連企業の長期インターンに関するよくある質問

Q. 未経験でもM&Aの長期インターンに参加できますか?

M&A仲介会社のインターンは未経験歓迎の求人が多く、1・2年生でも応募可能です。一方で、アドバイザリーやコンサルファームでは簿記やファイナンス知識を求められるケースがあります。まずは仲介会社から始めてステップアップするのも1つの方法です。

Q. 学業との両立は可能ですか?

多くの企業が週3日以上の勤務を求めていますが、テスト期間の調整に応じてくれる企業もあります。事前に企業ごとの勤務条件を確認し、無理のないスケジュールを組みましょう。フルリモート対応の企業もあるため、通学時間を節約できるケースもあります。

Q. M&Aの長期インターンから直接内定につながることはありますか?

企業によりますが、インターン経験者が優先的に採用されるケースは存在します。M&Aの長期インターン経験者の大手M&A仲介会社への内定実績が報告されています。

Q. リモートワークは可能ですか?

一部の企業ではフルリモートや一部リモートに対応しています。ただし、対面でのコミュニケーションを重視する企業が多いため、基本的には出社を前提に考えておくとよいでしょう。

Q. 文系でも応募できますか?

営業型のインターンであれば文系歓迎の企業がほとんどです。分析型の職種では簿記やファイナンスの知識があると有利ですが、文系でも独学や資格取得で対応可能です。

まとめ:自分に合ったM&Aの長期インターンを見つけよう

この記事では、M&A関連企業の長期インターンについて、企業タイプ別の業務内容・給与・選考対策を解説しました。

押さえておきたいポイント:

  • M&A関連企業は仲介・アドバイザリー・投資銀行・PEファンド・コンサルファームの5タイプに分かれる
  • タイプごとに業務内容やキャリアパスが大きく異なるため、志望キャリアから逆算して選ぶことが重要
  • メリットだけでなくテレアポの負荷や学業との両立の難しさも理解した上で判断しよう
  • 選考対策として簿記3級の取得や業界研究を早めに始めておくと有利

M&Aの長期インターンは、大学生のうちから高度なビジネススキルを身につけられる貴重な機会です。まずは自分に合った方向性を確認し、具体的な行動を始めてみましょう。

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