MBTI診断や16Personalitiesの性格診断を受けたことがある方なら、ご自身のタイプに「-A」や「-T」という文字が付いているのを目にしたことがあるかもしれませんね。
特に「起業家」と呼ばれるESTPタイプと診断された方の中には、「ESTP-A」と「ESTP-T」という二つのバリエーションがあることに気づき、「このAとTって、具体的に何が違うんだろう?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、そんな疑問をお持ちのあなたのために、ESTP-AとESTP-Tの違いについて、性格特性、強み、弱み、そして向いている環境や仕事まで詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んで、自己理解を深める一助としてくださいね。
こんな人に読んでほしい
- ESTP-AとESTP-Tの違いを知りたい人
- ESTP-AとESTP-Tの特徴を知りたい人
- ESTP-AとESTP-Tの向いてる仕事を知りたい人
- ESTP(起業家)について詳しく知りたい人
MBTIのAとTは何が違う?

まず、ESTP-AとESTP-Tの違いを理解する前に、「-A」と「-T」がそれぞれ何を意味するのかについて説明します。
これらは、16Personalities独自の「アイデンティティ」と呼ばれる指標で、自信やストレスへの反応の仕方に関わっています。
A (Assertive – 自己主張型)はいつでもポジティブ
「A」は「Assertive(自己主張型)」の略です。このタイプの方は、基本的に自分に自信があり、自己肯定感が高い傾向にあります 。
物事をポジティブに捉えやすく、ストレス耐性が比較的高く、プレッシャーの中でも冷静さを保ちやすいのが特徴です 。
他人の意見や批判に過度に動揺することは少なく、自分の判断を信じて行動することができます 。困難な状況に直面しても、それを挑戦と捉え、乗り越えようとする力強さを持っています。
T (Turbulent – 激動型)はストレスを力に変える
一方、「T」は「Turbulent(激動型)」の略です。このタイプの方は、感受性が豊かで、常に自己改善を目指す向上心が高い傾向にあります。
完璧主義的な側面を持ち、より良い結果を求めて努力を惜しみません。しかし、その反面、ストレスや批判に対して敏感で、悩みを抱えこみやすい側面もあります。
物事に対して慎重で、様々な可能性を考慮しますが、それが時には不安や心配につながることも。ただ、この敏感さが、周りの人の感情を察知する能力や、物事を注意深く進める力にもなり得ます。
ストレスをバネに成長する可能性も秘めていますが、常にそうとは限らないのがT型の特徴です。
ESTP-A ESTP-Tは何が違う?

ESTP(起業家型)は外向的(Extraverted)、感覚的(Sensing)、思考的(Thinking)、知覚的(Perceiving)な特徴を持つタイプです。
現実的で行動力にあふれたタイプですが、人との交流を楽しみ、即座の判断や行動が得意という特徴を持っています。
- 行動力がある
- 現実的で論理的に物事を判断する
- 問題解決能力に長けている
- 人との交流を楽しむ社交的な性格
ESTP(起業家型)の詳しい性格や相性を知りたい人は、こちらの記事を読んでみてください!
いよいよ本題であるESTP-AとESTP-Tの違いについて、より具体的に見ていきましょう。
同じ「起業家」タイプでも、これらの特性が加わることで、行動や考え方にどのような差が生まれるのでしょうか。
ESTP-Aの特徴
ESTP-Aは、非常に高い自信を持つ「自己主張型」の起業家です。困難な課題を挑戦と捉え、むしろモチベーションを高める傾向があり、難しい仕事ほど燃えるタイプと言えます。
ストレス耐性が高く、プレッシャーの中でも冷静さを保ち、他人の意見に左右されにくいため、迅速な決断と行動が可能です。
感情に大きく左右されることなく、安定した精神状態を保ちやすいでしょう。社交的でありながら、他者からの承認をあまり必要とせず、独立したスタンスで行動します。
目標達成に向けて粘り強く取り組みますが、その自信が過信や他者への配慮不足につながる可能性には注意が必要です。
ESTP-Tの特徴
ESTP-Tは、感受性が豊かで「激動型」の起業家です。常に自己改善を目指す向上心を持っていますが、自信がない傾向があります。
また、社交的で友好的ではありますが、ESTP-Aと比較して、他者からの承認や助言を求める傾向が強いのが特徴です。
さらに、ストレスや批判に敏感で、感情の起伏が激しくなりやすいため、困難な状況では意欲が削がれたり、慎重になりすぎることもあります。
しかし、その敏感さや慎重さが、周りの人々への共感力や、より丁寧なアプローチにつながる可能性も秘めています。
ESTP-AとESTP-Tに向いている環境の違い

ESTP-AとESTP-Tの違いは、それぞれが活躍しやすい環境にも影響します。ここでは、ESTP-AとESTP-Tそれぞれに向いている環境と、避けた方が良い環境について説明します。
ESTP-Aに向いている環境
ESTP-Aはその自信と行動力、ストレス耐性を活かせる以下のような環境が向いているでしょう。
- プレッシャーの中で迅速な判断が求められる環境
困難を挑戦と捉え、冷静に対応できるため、変化が激しく、即断即決が必要な場面で力を発揮します。 - 競争が激しい環境
他者の意見に左右されにくく、自信を持って行動できるため、競争的な状況で活躍しやすいでしょう。 - 変化の多い環境
新しい刺激や挑戦を求める傾向があるため、常に変化があり、同じ作業を繰り返さない環境を好みます。 - 裁量権が大きい環境
独立したスタンスで行動することを好むため、自分の判断で物事を進められる自由度の高い環境が適しています。
ESTP-Aに向いていない環境
一方で、ESTP-Aの強みが活かしにくい、あるいはフラストレーションを感じやすい可能性があるのは以下のような環境です。
- 厳格なルールや上下関係に縛られる環境
自由な行動が制限される環境では、窮屈さを感じるかもしれません。 - 変化が少なく、単調な作業が多い環境
刺激や挑戦を求めるESTP-Aにとっては、退屈でモチベーションを維持しにくい可能性があります。 - 過度にやることが決められる環境
自分の判断で行動したいという欲求が強いため、細かく管理されることにストレスを感じやすいでしょう。
ESTP-Tに向いている環境
ESTP-Tはその慎重さや感受性、協調性が活かせる以下のような環境で能力を発揮しやすいでしょう。
- チームワークを重視する環境
周囲との調和を大切にし、助言を求める傾向があるため、協力し合えるチーム環境で安心感を得られます。 - サポート体制が整っている環境
ストレスを感じやすい側面があるため、困ったときに相談できる上司や同僚がいる、心理的安全性の高い環境が望ましいです。 - 丁寧さや正確性が求められる環境
間違いを恐れる慎重さが、細やかな注意を払い、質の高い仕事をする上で強みとなります。 - フィードバックや成長の機会がある環境
向上心が高いため、フィードバックを得て、スキルアップできる環境でモチベーションを維持できます。
ESTP-Tに向いていない環境
一方でESTP-Tにとっては過度なストレスや不安を感じやすい以下のような環境は避けた方が良いです。
- 過度なプレッシャーや批判の多い環境
ストレスや批判に敏感なため、精神的な負担が大きい環境は得意ではないことが多いです。 - サポート体制が乏しく、孤立しやすい環境
助けを求めにくい環境では、不安を抱え込みやすくなるかもしれません。 - 常に高いリスクや不確実性が伴う環境
慎重な性格のため、リスクが高すぎると感じると、行動をためらったり、過剰な心配をしたりする可能性があります。
ESTP-AとESTP-Tそれぞれに向いている仕事とは?

環境だけでなく、具体的な仕事内容においても、ESTP-AとESTP-Tの違いによって向き不向きがあります。
ただし、これはあくまで傾向であり、個人の興味やスキルによっても変わってくるので注意しましょう。
ESTP-Aに向いている職業
ESTP-Aの行動力、決断力、交渉力、挑戦を楽しむ姿勢は、以下のような分野で活かされる可能性があります。
- 営業
目標達成意欲が高く、人と接することに長けているため、成果が求められる仕事。 - 起業家・経営者
リスクを恐れず挑戦し、リーダーシップを発揮できるため、自ら事業を立ち上げたり、組織を率いたりする役割。 - プロジェクトマネージャー
困難な状況でも冷静に判断し、チームを動かして目標達成に導く役割。 - コンサルタント
問題解決能力や説得力を活かし、クライアントに具体的な解決策を提示する仕事。 - 警察官、消防士、救急救命士
ストレス耐性が高く、迅速な判断と行動が求められる仕事。
ESTP-Aに向いていない職業
ESTP-Aにとっては、行動や裁量が制限されたり、刺激が少なかったりする仕事は、やりがいを感じにくいかもしれません。
- 事務
ルーティンワークが多く、変化や挑戦が少ない仕事。 - 研究職(基礎研究など)
長期的な視点と忍耐力が求められ、すぐに結果が出にくい分野。 - 高度に専門化された、単独で行う作業
他者との関わりが少なく、黙々と作業を進める必要がある仕事。
ESTP-Tに向いている職業
ESTP-Tの慎重さ、共感力、協調性、改善意欲は、以下のような分野で強みとなる可能性があります。
- 品質管理・監査
注意深く、間違いを見つける能力を活かせる仕事。 - テクニカルサポート・カスタマーサービス
相手の状況に寄り添い、丁寧に問題解決をサポートする仕事。 - 医療・福祉(チームで行うもの)
共感力を活かし、チームメンバーと協力しながら患者や利用者をサポートする仕事。 - 学校や塾の先生
具体的なスキルや知識を、相手に合わせて丁寧に教える仕事。 - データ分析(サポート的な役割)
慎重にデータと向き合い、チームの意思決定をサポートする役割。
ESTP-Tに向いていない職業
ESTP-Tにとっては、過度なストレスやプレッシャー、厳しい批判を受けやすい以下のような仕事は、負担が大きい可能性があります。
- 金融トレーダー、救急救命士
不安やストレスを感じやすく、決断に迷いが生じやすい仕事。 - 歩合制の営業
他者からの評価が明確になっている仕事。 - クリエイティブ職
頻繁に厳しい批判やフィードバックを受ける可能性のある仕事。
ESTP(起業家)に向いてる仕事の見つけ方
ESTP-A、ESTP-Tどちらのタイプであっても、「起業家」としての基本的な特性、つまり行動力、現実主義、社交性、問題解決能力を持っています。
自分に合った仕事を見つけるためには、これらのESTPとしての共通の強みを理解することが大切です。
以下のステップで自己分析を深めてみましょう。
- 自分の「好き」と「得意」を洗い出す
これまでどんな活動に夢中になり、どんなことで成果を出してきましたか?具体的なエピソードを書き出してみましょう。 - 仕事に求める「価値観」を明確にする
刺激や挑戦、安定性、チームワーク、社会貢献など、あなたが仕事を通じて何を得たいのか、優先順位をつけてみましょう。 - A/Tタイプとしての特性を考慮する
自信を持ってリーダーシップを取りたい(A)のか、慎重にチームで協力したい(T)のか。ストレスに強い(A)のか、サポートが必要(T)なのか。自分のタイプを踏まえて、心地よく働ける環境や役割を考えます。 - 実際に経験してみる・話を聞いてみる
インターンシップやアルバイト、OB/OG訪問などを通じて、興味のある仕事や業界のリアルな情報を集めましょう。
MBTIタイプはあくまで自己理解のツールの一つです。タイプに縛られすぎず、多角的な視点から自分自身と向き合うことが、最適なキャリアを見つける鍵となります。
MBTIで適職を考えるのはあり?
ここまでESTP-AとESTP-Tの違いを見てきましたが、こうした性格診断の結果を「適職探し」に活かせるのか、疑問に思う方もいるかもしれません。
結論から言うと、MBTIや16Personalitiesは、自己理解を深めるための有効なツールの一つとなり得ますが、それだけで適職を判断するのは危険です。
性格タイプは、あくまで個人の傾向を示すものであり、能力や興味、価値観、経験といった他の重要な要素をすべて網羅しているわけではありません。
例えば、同じESTPタイプでも、これまでの経験や学習によって得意な分野や興味を持つ対象は大きく異なります。
「ESTPだからこの仕事が向いている」と短絡的に考えるのではなく、診断結果を自己分析のヒントとして活用し、自分の強みや弱み、何に情熱を感じるのか、どのような働き方をしたいのかを多角的に考えることが重要です。
MBTIの結果は参考程度に留め、より深い自己分析と、実際の仕事内容や企業文化との照らし合わせを通じて、自分に合ったキャリアを見つけていくことをお勧めします。
「自己分析をやったことがない」、「やり方がわからない」という人は自己分析シートを使ってみてください!
いろいろな手法を一度に試すことができるので、自分の特性や過去の経験がいろいろな角度から理解できるようになります。
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まとめ
今回は、「起業家」タイプであるESTPの二つのバリエーション、ESTP-AとESTP-Tについて、その具体的な違いを解説しました。
- ESTP-AとESTP-Tの主な違いは、自信のレベルとストレスへの体制
- ESTP-Aは自信に満ち、決断力があり、ストレスに強い傾向があり、挑戦的な環境やリーダーシップが求められる場面で力を発揮しやすいが、過信に注意が必要。
- ESTP-Tは感受性が豊かで、自己改善意欲が高く、慎重な面があり、チームワークやサポート体制のある環境で能力を発揮しやすいが、ストレスや自己疑念に影響されやすい。
ESTP-A ESTP-T 違いを理解することは、自分自身の性格や行動パターンを深く理解し、強みを活かし、弱みに対処するための第一歩となります。
この記事を通じて、ESTP-AとESTP-Tの違いについての理解が深まり、ご自身のタイプや周りの人々への見方が少しでも変わるきっかけとなれば幸いです。
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